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2005年4月30日 (土)

Borsboom, Mellenbergh, & van Heerden (2004). The Concept of Validity. Psychological Review, 111(4), 1061-1071.
忠実度と帯域幅のジレンマについて一言でうまく説明できないかと,ネットを検索していてみつけた論文。著者のページから。火曜日だったかの昼休みに,川縁の公園で読み始めて,なんだかおかしくてくつくつと笑いながらめくったのだが,内容が面白いせいなのか,久しぶりに英語の論文を読むのが変な気分だったからなのか,区別がつかない。わからんところは飛ばして読了。今後は論文など滅多に読まなくなるだろうし,本と一緒に記録することにしよう。
 妥当性というのは実在とデータの因果関係の問題なんであって,相関でそれが示せると思ってる連中や法則ネットワークの中での意味だとか解釈だとかを持ち出す連中はみなアホだ,アホアホだ。という主旨。クリアーですねえ。
 もともと妥当性という概念自体についてよく知らなかったし,構成概念妥当性というのがそんなに広い概念だということもよくわかっていなかった手合いなので,ふうんわかりやすいなあ,という感想しか持てない。研究者に対する示唆としては,測定対象と得点のあいだの因果的モデルを作るべし,ということなのだが,実験研究というのは元来そうしたものなので(ラフな反応時間研究が疑いのまなざしで見られる所以である),あまり違和感がない。きっとテスト方面の人にとっては論争的な論文なんだろうなあ。
 測定についてめっさ強い実在論の立場をとっているところ,哲学的にはちょっとナイーブなんじゃないかしらと疑問なのだが,その辺の議論は面倒で読み飛ばしてしまったから,なんともいえない。

(そういえば,「心理テストはウソでした」を読んでいたとき,YGの結果を因子分析しても12因子にはならないからYGには妥当性がない,という論法があって,それはいかがなものかと思ったものだ。まず因子的妥当性がそんなに大事なものなのかどうかがわからないし,ここでは12因子を想定する根拠がポイントなのだから,その想定の下でつくった質問紙で因子的妥当性が示せるかどうかはもはやどうでもよいのではないか。その辺,この論文の過激な言い回しにも共感できる。)

論文:データ解析(-2014) - 読了:04/30