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2005年5月 8日 (日)

Adams, R.J. (2003) Response to 'Cautions on OECD's Recent Educational Survey (PISA).' Oxford Review of Education, 29(3), 377-389.
 Praisへの反論。(1)PISAが測っている数学的リテラシーはただの日常的問題解決能力ではない。従来の学力検査とは目的がちがうので,どっちが良いとはいえない。それに,ドイツでは同じ生徒がTIMSSの項目もやってるけど相関が高い。(2)調査目的からいって対象は年齢で区切るべきだ。(3)参加率が低いのは認めるけど,低位の学校・生徒が抜けてる訳じゃない。
 反論のほうが分が良い感じだが,それはともかく,個人的に関心があるのは(1)のところで,PISAとTIMSSの相関が高いという話にはちょっとがっくりきてしまった。つまんないの。教育政策の検討のために3つのリテラシー概念が生まれてきたいきさつが知りたいところだけど(つまり,たとえば「近代社会が15歳に求めているものはこの三つなのよ」といえる理由が欲しい),どこをみれば書いてあるのかしらん。
 Praisの再反論があるらしいのだが,入手困難だ。どうしよう。

 しかし,こうやって論文なんか読んでても,仕事の役に立つのかどうか皆目わからん。おとなしくじっとしてたほうが気が利いてるかもしれん。

論文:教育 - 読了: 05/08 (A)

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