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2006年11月21日 (火)

Bookcover 日本を滅ぼす教育論議 (講談社現代新書) [a]
岡本 薫 / 講談社 / 2006-01-19
教育関連本はもう買わないことにしたのだが,この著者ならば読まざるを得ない。かつて文部省が「ミレニアム・プロジェクトにより転機を迎えた学校教育の情報化」という文書を出して,そのあまりに身も蓋もない書きぶりが話題になったことがあったが,たしかこの人はその書き手だといわれた人だと思う。
 あまりの明快さに一晩で一気読みしてしまった。「追加教育症候群」の馬鹿馬鹿しさ,ゆとり教育をめぐる議論の非論理性など,指摘されているのはすべてあたりまえの事柄ばかりで,退屈なまでに正当な内容である。話の進め方は粗っぽいし(「欧米ではこうだが日本ではこうだ」のオンパレード),個別のイシューに異論はありうると思うが,全体としてはここに書かれている内容がベースラインにならなければおかしいと思う。
 とはいえ,そういう時代はいつまで待っても来ないだろうなあ,教育はながらく,良いオトナに許される夢のサンクチュアリであり続けたし,これからもそうあり続けるのだろうなあ,と思う次第である。そのおかげで合理的で建設的な議論ができないとしても,外交や経済政策が非論理的な幻想に支配される事態に比べれば,なんぼかましであろう。

心理・教育 - 読了:11/21まで (P)

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