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2007年5月13日 (日)

入江喜和「杯気分! 肴姫」(4)(5)(6)(7)。主人公は下町の小料理屋の若きおかみさんで,流れ者の医者と恋に落ちるが,悩んだ末,過疎地に赴任していく男についていくのではなく,店を守ることを選ぶ(その決断は,彼女が小料理屋の店構えを見上げるカットで簡潔に示される。とても美しい場面だ)。で,別れの日,旅立つ男と一緒に軽口叩きながら歩き,東向島の駅の近くでおむすびを渡して,じゃあね,と精一杯の笑顔で手を振ってみせる,そのアップですとんと完結する。このマンガ,モーニング連載時にはそんなに気にしていなかったのだが,このラストシーンを目にして,これは粋な締めくくり方だなあと感心し,作者の名前を覚えたのである。
 ところが,このたびようやく入手した単行本によれば,笑顔のアップはラストシーンどころか,その回の最終頁でさえない。連載は93年頃,もう15年近く前だから,曖昧なのも当然だが,それにしても,記憶というのはずいぶんあてにならないものだ。

コミックス(-2010) - 読了:05/13まで (C)