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2008年12月21日 (日)

Bookcover 大平正芳―「戦後保守」とは何か (中公新書) [a]
福永 文夫 / 中央公論新社 / 2008-12
大平元首相はこう書いているそうだ。「政治は,もともとデスティネーションのない航海のようなものである。一日一日を何とか難破しないように安全に航海しなければならない。しかし乗船した人々は,明日の寄港地と最終目的地を知り,一刻も早くそこに到着することを望む。しかし,もともとデスティネーションはない。船客の願いは多彩であり,その欲求不満も限りはない。航海の責任をあずかる者の苦悩は深い。(中略) しかし,いかに悩みは深くとも,われわれは,航海を続けなければならない。しかも安全に続けなければならない」
 ついつい我々は,えらい人に対して将来についての明確なビジョンのようなものを求めてしまうけれども(「美しい国へ」とか「とてつもない日本」とかね),正味のところは上記の通りだろう。あまりに明確な行き先を掲げるリーダーに対しては,それはそれで眉に唾つけておいたほうがよさそうだ。政治家にせよ,経営者にせよ。

日本近現代史 - 読了:12/21まで (CH)