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2011年11月24日 (木)

 突然降臨したハイデガー・ブームとは別に,シェイクスピア・ブームも絶賛継続中である。仕事と関係ない本はどうしてこう面白いんですかね。

Bookcover シェイクスピア全集 (〔6〕) (白水Uブックス (6)) [a]
ウィリアム・シェイクスピア / 白水社 / 1983-01
予想を上回る残虐さ。「残念でした,お前の息子はお前がいま食べたパイのなかだよーん」(大意)とタイタスが吠えるあたり,おいおいちょっとちょっと... という印象だが,しかしこれ,舞台で観たら案外面白いかもしれない。目を覆う復讐の連続にも,象徴的な意味を読み取れるかもしれない。

Bookcover シェイクスピア全集 (〔12〕) (白水Uブックス (12)) [a]
ウィリアム・シェイクスピア / 白水社 / 1983-01
いまはどうだか知らないが,子どもの頃に観た正月のテレビ番組は,このような祝祭感に満ちていた。仕事がバタバタしているさなか,昼飯を食べながら頁をめくった。良い喜劇は人を救ってくれます。

 そういえば,先日若い友人と飯を食っていて,最近シェイクスピアにはまってるのって,そのきっかけはなんですか,と訊ねられた。ハロルド作石のヤングマガジン連載「7人のシェイクスピア」のせいで読んでみたくなってね,と正直に説明したら,小声で「ちっ,マンガはじまりかよ...」との仰せであった。「マンガはじまり」という表現が面白い。ああそうだよ,文句あっか。

フィクション - 読了:「タイタス・アンドロニカス」「夏の夜の夢」

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