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2012年10月19日 (金)

Bas, D. & Boyaci (2007) Modeling and optimization I: Usability of response surface methodology. Journal of Food Engineering. 78, 836-845.
 食品科学の分野での、応答曲面モデル(RSM)をつかった研究のレビュー。ずっと前に欲しい資料リストにいれていて、そのまま忘れていたのだが、このたび必要な論文をかき集めた際にうっかり一緒に入手してしまい、もったいないので目を通した。著者はトルコの方で、Basのsの下にはヒゲがついており、Boyaciのiには点がない。世界は広いなあ。
 まず、RSMについてざっと紹介。次に、先行研究(だいたい'00年代の)をひとつひとつ取り上げ、不備をぐりぐりと指摘する。楽しそうなのだが、残念ながらすべての例について、単語が全くわからず、したがって実質的な中身がさっぱりわからない。いきなり"... worked on lipase catalyzed biochemical reaction, incorporation of docosahexaenoic acid into borage oil" なんて言われても、なんの呪文かと... (いまこの行に限って辞書を引き引き推測するに、リパーゼというものをつかって、ドコサヘキサエン酸というものを、ルリジサ油というものに混ぜるかなにかなさろうという話であろう。世界は広いなあ)
 しょうがないから総評のところだけメモしておくと... 全般に独立変数についての予備調査が足りない。そのせいで最適点を見つけ損ねている研究が多い。また、データにあるすべての変数を二次多項式に放り込んではいけない。変数のとる範囲を調整するとか、次数の検討とか、変数の変換とかが大事。というような仰せである模様。よくわかんないけど。
 ほんとは応答曲面モデルでパラメータを最適化するための実験計画のレビューを期待していたのだけど、触れていなかった。Myers & Montgomery を読むしかないか...

論文:データ解析(-2014) - 読了:Bas & Bayoci (2007) 応答曲面モデルの使用例レビュー

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