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2012年12月25日 (火)

Bookcover 饒舌について―他五篇 (岩波文庫 青 664-1) [a]
プルタルコス / 岩波書店 / 1985-10-16
Bookcover 似て非なる友について 他三篇 (岩波文庫) [a]
プルタルコス / 岩波書店 / 1988-06-16
プロタルコス「倫理論集」からの抜粋。前者は「いかに敵から利益を得るか」「饒舌について」「知りたがりについて」「弱気について」「人から憎まれずに自分をほめること」「借金をしてはならぬこと」の6編,後者は「似て非なる友について」「健康のしるべ」「怒らないことについて」「爽快な気分について」の4編を収録。
 2冊読んでようやく得心したのだが,この人の文章はあんまり深くない。セネカのような洞察も,モンテーニュのような凄みもない。思想家というより,町内会長さんみたいな人だ。訳者解説には「常識が羽織を着たような人」という表現が出てくるが,言い得て妙である。
 でも,そこんところが,妙に面白いんだよなあ。モンテーニュ伯爵が「倫理論集」を大好きだったというのも,なんとなくわかるような気がする。それに,こっちも凡人なので,こういう文章はかえって身に迫るところがある。「似て非なる友について」は,隠れた不誠実さをめぐる辛辣な人間描写なのだが,読んでいて辛かった。

Bookcover 正法眼蔵随聞記 (ちくま学芸文庫) [a]
/ 筑摩書房 / 1992-10
原文と現代語訳の対照なのだが,めんどくさくてついつい現代語訳のほうを読んでしまった。時間があったら,もう一度読んでみたいけど。。。無理だろうなあ。

哲学・思想(2011-) - 読了:「饒舌について」「似て非なる友について」「正法眼蔵随聞記」

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