読了:「ヘルドッグス 地獄の犬たち」「パワー・アントワネット」 記録するのを忘れていた本。 パワー・アントワネット (GA文庫) 西山暁之亮, 伊藤未生 ふだんは全く読まないライト・ノベルなんだけど、アイデアが馬鹿馬鹿しくて良いなあと思って手に取った。マリー・アントワネットがなぜか筋肉モリモリの武術の達人で、ギロチンでは首を切れなくて… という話。マリーがポーズをとるとボディ・ビルディングの大会同様、侍女たちが「ナイスバルク!」「肩にちっちゃい鉄馬車乗せてんのかい!」などと声を掛けるのだそうである。 続きを読む →
読了:「羊の頭」「深い疵」「夜の爪痕」「マイ・シスター、シリアルキラー 」「見えない都市」「わかって頂けますかねえ」「20世紀ジョージア短篇集」 2021年8月以降に読んだフィクション。最近自分に甘くなり、海外ミステリをなしくずしに解禁してしまっている。 羊の頭 (小学館文庫 フ 8-2) アンドレアス・フェーア, 酒寄 進一 えーと、ドイツのミステリ小説「ヴァルナー警部&クロイトナー巡査」シリーズの2冊目。いまいち憎めないクロイトナーという粗暴な巡査が狂言回しになるやつね。 続きを読む →
読了:「ブータンの瘋狂聖 ドュクパ・クンレー伝」「最澄と徳一 仏教史上最大の対決」「受難物語の起源」「キリスト教の幼年期」「ブッダのことば」「仏弟子の告白」「道元禅」 最澄と徳一 仏教史上最大の対決 (岩波新書 新赤版 1899) 師 茂樹 ここんところ一番の面白本。平安時代の初期、唐から天台宗を持ち帰った最澄と、それより早く日本に入ってきた法相宗の僧・徳一が、何年にも渡って論難を交わしたのだそうだ。双方は因明と呼ばれる一種の論理学に依拠していた。ところがこの論理学の体系というのが、私などからみると大変エキゾチックで途方に暮れるもので… しかも、当時の学僧が論争するということはそれ自体が破戒につながり地獄に落ちかねない行為だったとのこと。へえええ。 続きを読む →
読了:「都鄙大乱」「新・日本の階級社会」「ドイツ・ナショナリズム」「アケメネス朝ペルシア」「墜落」「ネイビー・シールズ」 2021年8月以降に読んだ本、ノンフィクション部門、その5。 ネイビーシールズ:特殊作戦に捧げた人生 ウィリアム・H・マクレイヴン, 伏見威蕃 米海軍大将の自伝。たまには全く価値観の異なる人の本を読もう、と思って読んでみたところ、ほんとに価値観が違ってた… 続きを読む →
読了:「政治的思考」「インドネシア」「東南アジア史10講」「ヒトラー」「権力は腐敗する」 2021年8月以降に読んだ本、ノンフィクション部門、その4。 政治的思考 (岩波新書) 杉田 敦 すごく面白かった本(読んだときにメモしておけばよかった…)。 著者曰く、代表制はなぜ必要か。規模が大きいから直接民主政治が機能しないから? だったら小さな町村では議会の代わりに町村総会を置けばいいのに、そうしていないではないか。専門性のためか? 多元的な価値の間で調整を図る営みを専門性に還元できるだろうか。「なぜ代表が選ばれるべきなのか[…] 私はそれを代表というものの、いわば演劇的なはたらきに求めたいと思います」「代表とは、俳優として政治劇を行うことで、民意の形成を助ける存在ではないかと思うのです」 続きを読む →