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2007年7月 8日 (日)

Bookcover イラク戦争の深淵―権力が崩壊するとき、2002~2004年 [a]
国末 憲人 / 草思社 / 2007-06-26
朝日の記者の取材日記。

 あれこれいろいろ疲れることがあって,土曜の午後から日曜一杯,ひたすら寝たり本読んだりして過ごした。ぼんやりしているとろくな事を考えない。俺はなにをやってるんだろうか,自尊心ばかり高くて少しも努力しない,そりゃあダメだよな,今回の人生は失敗だったなあ。などと思うとますます疲れが溜まっていく。離れ島で魚でも釣って暮らしたいところだが,自分と向き合う時間が長い分だけ,もっと大変だろう。離れ島にはきっとコンビニも本屋もないだろうし。
 上の本を読んでいたら,立派な人が立派なことばかりいうので,どんどんページをめくる速度が速くなってしまったが,毎日新聞の記者の話のところで手が止まった。不発弾をお土産に持ち帰ろうとして,アンマンの空港の手荷物検査で爆発事故を起こした記者の話(あったなあ,そういう話が)。著者によれば,この事故を起こすまで,毎日は朝日よりもずっと貧しい陣容で,それでも良い記事を送っていたのだそうだ。
 でも,ついつい気を取られてしまうのは,この記者のその後のことだ。イラク特派員といえば,きっと社内でも花形だったのだろう。逮捕されて,釈放されて,帰国して懲戒解雇されて,その後この人はなにをしているのだろうか。やりがいのある仕事,約束された人生を棒に振ってしまったことを,この人は一生悔やみつづけて,眠れない夜を過ごすだろうか。それとも,どうにかしてそれを乗り越えて,次の人生の目標を見つけちゃってたりするのだろうか。

ノンフィクション(-2010) - 読了:07/08 (NF)