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2007年11月 8日 (木)

Bookcover 神社の見方―歴史がわかる、腑に落ちる (ポケットサライ) [a]
/ 小学館 / 2002-07
現実逃避の一環として,なんとなく手に取った。団塊向け雑誌「サライ」のムックを買ってるようじゃ,俺も終わってるなあ。
 鳥居は大きく神明鳥居と明神鳥居に分類され,さらに細かく分けていくと何十種類にもなるんだそうだ。ご丁寧に分類木まで載っている。では,鳥居のちがいは神社とどのような関係があるのか,社格なり神様なりと関連しているのかと思ったら,別に関係ない,単に寄進者や職人の趣味の問題なんだそうだ。うーん,おおらかにも程があるぞ。

Bookcover 赤い春 私はパレスチナ・コマンドだった [a]
和光 晴生 / 集英社インターナショナル / 2007-10-26
著者は日本赤軍のメンバーで,クアラルンプールの大使館占拠の実行犯(日本の服役囚を「超法規的措置」で解放する羽目になった,あの有名な事件ですね)。そういえば,重信房子が大阪で捕まった前後に,この人が強制送還されてきたというニュースを目にした覚えがある。いま東京拘置所にいるんだそうだ。
 本の内容は日本赤軍の話ではなく,その後パレスチナ解放人民戦線に移ってレバノンで兵士として過ごした日々の回想。もちろん生死を賭けた毎日ではあるのだが,案外どこにでもありそうな話題も多く,なんというか,読んでいて奇妙な気分であった。ゲリラ戦の研修のため海外出張させてもらえるエリートコマンドと叩き上げコマンドの反目とか。いずこも同じですね。

Bookcover 日本の怨霊 [a]
大森 亮尚 / 平凡社 / 2007-09
古代史上の有名な怨霊として,井上内親王と早良親王という人がいるんだそうで,この二人を中心に日本の怨霊のありかたについて考察する,という内容の本であった。なんでこんな本を読んでんだ俺,と思わないでもないが,本屋で手にとって,ひょっとするとこれは面白いかも,と虫が知らせたのである。
 著者は民俗学者で,内容は学者らしくきちんとしているんだけど,書き方がどこか人を食っていて,妙におかしい。突然小説風になったり,むやみな推測を拡げてみたり,「怨霊ツアー」と称して史跡巡りをはじめたりするのである。

Bookcover バチカン―ローマ法王庁は、いま (岩波新書) [a]
郷 富佐子 / 岩波書店 / 2007-10-19
別にニュース中毒というわけではないけれど,この記者のクレジットがはいっていたら必ずチェックする,という人が二人いて,ひとりはアメリカ公共ラジオのSylvia Poggioliという人,もうひとりは朝日新聞の郷富佐子という人である。この郷さんという人が書いた本なので迷わず手に取ったのだが,略歴をみるとまだ若い人なのであった(1966年生まれ)。高校からイタリアに留学していた由。
 あいにく俺は世間が狭いもので,カトリックの世界の事情について聞かされても,いまいち実感できないのだけれど。。。面白い内容ではあった。

ノンフィクション(-2010) - 読了:11/08まで (NF)

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