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2008年6月29日 (日)

Kruskal, W. & Majors, R. (1989) Concepts of relative importance in recent scientific literature. The American Statistician, 43(1), 2-6.
 タイトルに重要性ということばが入っている論文を集めて,重要性をどうやって調べているかを集計した報告。統計的有意性に頼っている論文が多い由。ふーん。

Gustafsson, A. & Johnson, M.D. (2004) Determining Attribute Importance in a Service Satisfaction Model. J. Service Research, 7(2), 124-141.
 独立変数の重要性を調べる手法を比較した論文。サービス満足度・ロイヤリティと属性評価のデータについて,PLSモデル,主成分回帰モデル,重回帰モデル,NPE(単相関みたいなもの),重要性の直接評定を比較する。手法を評価する指標は,分散の説明率とか,重要性と重要性の順位の関係が線形になるかどうか(診断性の指標である由。よくわからん)とか,負の係数が出るかどうかとか。
 手法を評価する方法がいまいちわからなかったのだが。。。統計的指標は経験された満足に対する属性の重要性をうまく示し,いっぽう主観的指標はロイヤリティに対する属性の重要性をうまく示す由。なるほど,重要性測定手法の良し悪しは,目的変数の生成メカニズムによっても変わるわけだな。

Bring, J. (1994) How to standardize regression coefficients. The American Statistician, 48(3), 209-213.
 重回帰式における独立変数の重要性の指標として標準偏回帰係数を使うのは筋が通りません。X1の偏回帰係数は「X2, X3...が固定されたときになにが起きるか」をあらわしますが,X2, X3, ...が固定されちゃったらX1のSDも変わります。ですから偏回帰係数を全体のX1のSDで割る(標準偏回帰係数)のではなく,X2, X3, ...を固定したときのX1のSD,つまり偏SDで割るべきなのです。云々。
 ウプサラ大の院生さんが書いた論文。この雑誌は啓蒙的な論文が多いような印象があるのだが,心理学でいうAmerican Psychologistみたいなもんなんだろうか?
 論文中には独立変数の重要性がどうこうという話が出てくるが,そもそも偏回帰係数ベースの指標が重要性をあらわしうるのか,という議論は避けていて,あくまで偏回帰係数を重要性指標とみなすにあたっての正しい標準化について述べた論文であった。なるほど,それはそれでわかりやすい。
 数学がからきし駄目なのでよくわかんないんだけど,この人がお勧めしている新しい標準偏回帰係数というのは,きっとTypeIII平方和とか部分相関係数みたいなものなのであろう。

論文:データ解析(-2014) - 読了:06/29まで (A)

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