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2012年8月13日 (月)

Bookcover パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い [a]
黒岩 比佐子 / 講談社 / 2010-10-08
今年読んだ本のなかでベスト・ワン,文句なしの大傑作であった。
 初期社会主義者・堺利彦と,彼が弾圧の時代を生き抜くために興した一種の編集プロダクション・売文社を中心に,明治大正の知識人の群像を描く。堺利彦という人は信念の活動家であるだけではなく,組織づくりの達人,一流のユーモリストでもあった。心の奥に暖かい灯がともるような名評伝。

 著者は一昨年,この本の上梓直後にガンで亡くなっていて,だから刊行後にこの本が得た大評判にも,少し追悼の意味が含まれているのではないか,と疑っていたのである。下衆な勘ぐりであった。

日本近現代史 - 読了:「パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い」