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2006年10月 3日 (火)

Bookcover 累犯障害者 [a]
山本 譲司 / 新潮社 / 2006-09-14
著者は元国会議員で,実刑判決を受け獄中記を書いて評判になった人。前著もそうだが,この本も大変勉強になった。
手話には日本語対応手話と「日本手話」があって(後者は日本版ASLのようなものらしい),ろう者が聴者の日本語対応手話を理解するのは,大変に疲れるものなのだそうである。専門家でも20分が限界だそうだ。知らなかった。
Bookcover 階級社会 (講談社選書メチエ) [a]
橋本 健二 / 講談社 / 2006-09-09
格差関連本は雨後の筍のような案配だが,この本はプロの社会学者の本で,しっかりした内容であった。SSM調査などのデータを元に,社会階層を(1)資本家階級 (2)労働者階級 (3)新中間階級 (4)旧中間階級の4つに分類する。どうもマルクス主義の影響が強い人らしい。
機会の不平等に注目する立場(佐藤俊樹など)とは異なり,結果の格差そのものを問題視する立場。最終章の教育関連の議論にはちょっと納得いかないところがあったけど。ともかく面白い本であった。
うろ覚えだが,労働時間と他者への一般的信頼感との相関をとると,資本家階級・旧中間階級では正の相関があり,労働者階級・新中間階級では負の相関がある由であった。長時間労働が信頼感を奪い階級闘争を困難にする,という説明である。筋は通っているが,信頼感が奪われるそのメカニズムが知りたいところである。
うーん,読んだらすぐにメモを取らんといかんな。
Bookcover 裁判長!ここは懲役4年でどうすか (文春文庫) [a]
北尾 トロ / 文藝春秋 / 2006-07
さきほど読了。巻末の裁判傍聴マニア座談会に爆笑。

ノンフィクション(-2010) - 読了:10/03まで (NF)

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