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2006年11月12日 (日)

Bookcover 90年代の証言 宮澤喜一―保守本流の軌跡 [a]
/ 朝日新聞社 / 2006-11
宮澤元首相の聞き書き本はたくさんあって,俺も数冊読んだことがあるが,この本を含め,どれも滅法面白い。
この人はかつて「東京‐ワシントンの密談」という有名な本を書いているのだが,なぜそんな本を書いたのか,という質問にこう答えている。サンフランシスコ講和会議のあと,鳩山・岸などの公職追放組が政治に復帰しはじめ,吉田茂が退陣する。宮澤さんはその時すでに政治家だったが,もう終わった,と思ったのだそうである。「中央政界でまさに『55年体制』ができているときに,私は『そんなことは俺の知ったことではない』という気持ちがありまして,資料を持って軽井沢にこもって,とにかくいっぺんまとめておこうと思って書いたわけです」「それはやはり,鳩山さんに代表される追放復活者の方々の顔ぶれをみて,彼らの信条通りの政治が実現すれば,明らかに戦前にさかのぼることになるわけですから。私たちとは明らかに違う人たちが戻ってきたということがはっきりしていましたからね」

日本近現代史 - 読了:11/12まで (CH)

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