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2009年9月14日 (月)
新装版 のんちゃんのり弁 上 (KCデラックス モーニング)
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入江 喜和 / 講談社 / 2009-09-04
新装版 のんちゃんのり弁 下 (KCデラックス モーニング)
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入江 喜和 / 講談社 / 2009-09-04
94年から97年にかけて発表された入江喜和さんの未完の傑作が,このたびの映画化に伴い再刊された。誠に喜ばしいことである。実のところ,本棚には連載当時の単行本(とっくに品切)が並んでいるのだが,著者の最新コメントか何か載っているかも。。。と思って,つい買ってしまった。ファンというのはありがたいものですね。
残念ながら,ほんとに原稿を再録しただけで,追加は一ページもなし。しかも,既刊四巻のうちなぜか三巻まで(95年連載分まで)しか収録していない,という奇妙な内容であった。すなわち,バツイチ子持ちの小巻さんが下町の実家に出戻ってくる冒頭部から,夜中の台所で「決めた!私お弁当屋さんやる!」と叫ぶに至るまで。97年の連載再開以降の,小巻さんと高校の同級生の朝帰りのエピソードとか,パート先の小料理屋の店主とのやりとりとかも,素晴らしいと思うんだけどなあ。もったいないなあ。
本屋で「シナリオ」誌を立ち読みしていたら,この映画の監督さんの対談が載っていて,原作者の入江喜和さんが監督に対し,いまならこういう物語にはしない,まわりの大人たちが小巻をもう少しばしっと叱りつける物語にするだろう,と自己批判した。。。というような意味のことが書いてあった。小巻さんとて30過ぎですから,大人ってのはもっと年上のことでありましょう。
「モーニング」連載時には,主人公の小巻さんは俺よりも年上であったわけで,結婚して子どもができても,いろいろ大変なんだなあ。。。という,いわば見上げるような印象であった。その点,いま読み直すとずいぶん印象がちがうのだが,でも著者のように,もっとしっかりしろ小巻,まわりの年寄りも彼女をもっと叱ってやれ,という地点にまでは,まだ至らない。そのへんが,俺の子どもっぽいところなのかもしれない。いまの俺としては,ふらふらと試行錯誤する小巻さんの未熟さが愛おしいのである。
ミツバチのキス 1 (アクションコミックス)
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伊図 透 / 双葉社 / 2009-01-28
ミツバチのキス 2 (アクションコミックス)
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伊図 透 / 双葉社 / 2009-06-27
久々に新鮮で面白いマンガを読んだ。「漫画アクション」連載,これが長編デビュー作だそうだ。
触れただけで相手のすべてを理解してしまうという,特殊な能力を持つ娘がいて,彼女を利用しようとする宗教団体や諜報機関があって。。。というサスペンス。どこかで読んだような設定だが,相手が「見える」場面の描写がとてもユニークで,魅力的である。
いったいどんな大風呂敷に発展するのかと思ったら,二巻のエピソードは急に小さくなって,なぜか美大生たちの鬱屈した青春模様となってしまった。うーむ,よっぽど描きたかったんだろうなあ。
チェーザレ 破壊の創造者(7) (KCデラックス モーニング)
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惣領 冬実 / 講談社 / 2009-08-21
リンコちゃんハーイッ (わんCOMI)
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流水 りんこ / 少年画報社 / 2009-09-01
深夜食堂 4 (ビッグコミックススペシャル)
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安倍 夜郎 / 小学館 / 2009-08-28
コミックス(-2010) - 読了:09/13まで (C)