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2009年10月28日 (水)
禅と戦争―禅仏教は戦争に協力したか
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ブラィアン・アンドルー ヴィクトリア / 光人社 / 2001-05
禅宗の高僧たちの戦争協力について述べた本。
いまこの本をランダムにぱらぱらとめくると,たとえばこんな文章がみつかる。「清泉は読者たちに禅の精神に満ちた武士道が,その時代の日本における意義の深さを知らせたかったのであろう。」(p.158)「もしも今まで述べたように集団仏教のすべてが真実であるとすれば,禅宗としてはまったくもってそのままあてはまるものとなる」(p.183)
というわけで,翻訳としての良し悪し以前に,なんだか日本語として妙なのだが。。。しかし,この本を翻訳するというのは,想像するだけで気の遠くなるような作業だ。仏教用語は頻出するし,明治以来の日本語文献の大量の引用について,いちいち原文を探さないといけないわけだし。その大変な作業のおかげで,我々もこの専門書を気軽に読むことができるのだから,文句を言ってはバチが当たる。
日本近現代史 - 読了:10/27まで (CH)