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2010年4月19日 (月)
先週金曜夜は村上春樹の新作を一気読みしてしまったのだが,欲望(?)の赴くままに読みふけってしまったのをかなり後悔している。もったいない。ほんとはもっとゆっくり楽しみたかった。きちんと読めているのならばまだいいけれど,直後に読み返すと「あれ? こんな描写があったっけ」と不思議に思うような凄まじい斜め読みぶりだから,余計に始末に悪い。かといって,自慢できるほど速く読めるわけでもないし。もう少し落ち着いた読み方をしたいものだ。
10代後半に,朗読の入門書とか「NHKアナウンスセミナー」といった本を片っ端から読みまくったことがあった(放送部だったのです。あははは)。印象に残っているアドバイスのなかに,とにかく早口ほど直すのが難しいものはない,直すためには詩の朗読を繰り返すしかない,というのがあった。数年前にふとそのことを思い出し,そうだ,詩集を真剣に読めば,多少は丁寧に本を読めるようになるかも... と考え,何冊か面白そうなものを買い込んだ。で,それらの本はまだ未読のまま本棚にある。あーあ。
ラスト・チャイルド(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
[a]
ジョン・ハート / 早川書房 / 2010-04-30
ラスト・チャイルド(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
[a]
ジョン・ハート / 早川書房 / 2010-04-30
土曜日の非常勤講義終了後,自分へのご褒美のつもりで,久々に翻訳ミステリを買ってきた。「キングの死」のジョン・ハートの第三作。で,土曜夕方からページをめくりはじめ,すっかり引き込まれ,日曜夕方に読了。ああ,そんなはずではなかったのに。誰か俺を止めてくれ。
えーと,面白い小説であったと思う。それにしても,ここ数年のあいだに読んだアメリカのサスペンス小説って,家庭崩壊とペドフィリアがテーマのものがやたらに多かった(「ミスティック・リバー」が良い例だ)。逆にいうと,純粋な悪ってもうペドフィリアくらいしかいないんですかね。いまさらナチスというわけにもいかないし。
フィクション - 読了:「ラスト・チャイルド」