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2011年3月30日 (水)
丸山眞男をどう読むか (講談社現代新書)
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長谷川 宏 / 講談社 / 2001-05-18
ずいぶん前に読み始めて途中で挫折した本。そのときは,いったいどういうスタンスの本なのかがわからず混乱したのである。最初から読み直してみると,これは「丸山真男読書ノート」といった内容で,丸山の講義録や論文のいくつかをコメント付きで紹介する前後に,丸山をダシにして知識人と社会との関わりを問う章がくっついている,という構成なのであった。ふうん。
原因と結果の迷宮
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一ノ瀬 正樹 / 勁草書房 / 2001-09
因果性に関する哲学の専門書。自分なりにシンケンに読みはじめたのだが,ほとんど理解できなかった。分析哲学らしくない,なんというか含みのある文章に面食らったせいもあるが,とにかく予備知識が足りないせいであろう。
それなりに面白く読めたのは,ハンソンにおける因果性概念についてのくだり(2章)であった。こういうとき,ハンソンやクーンが出てくると議論がぐっとラフになり,素人にわかりやすくなるような印象がある。気のせいかしらん。いっぽうさっぱりわかんなかったのは,マイケル・ダメットが提起した「結果は原因に先立ちうるか」という問題のあたり(3章)。いやもう,なにがなんだか...
哲学・思想(2011-) - 読了:「丸山真男をどう読むか」「原因と結果の迷宮」