« 読了:「現代の貧困」「漫画貧乏」 | メイン | 読了:「ぼおるぺん古事記」「きみの家族」「夏雪ランデブー」「アイアムアヒーロー」「めしばな刑事タチバナ」「百鬼夜行抄」「KAPPEI」「あさひなぐ」「僕と日本が震えた日」 »
2012年6月 1日 (金)
日本哲学小史 - 近代100年の20篇 (中公新書)
[a]
熊野 純彦 編 / 中央公論新社 / 2009-12-18
前半は題名通り,明治期から廣松渉・坂部恵に至る日本哲学の駆け足の歴史。なにしろポストが少なく,きわめて狭い世界なので,人事や人間関係がドロドロしてそうで,哲学者もいろいろ大変そうだなあ,と思った。
後半は重要論文20篇の紹介。パラパラ読み飛ばしてしまったが,田中美知太郎という人の本は読んでみたいなあと思った。この人,保守派の評論家かなんかかと思ったら,立派な学者だったんですね。すいませんでした。
増補 求道と悦楽――中国の禅と詩 (岩波現代文庫)
[a]
入矢 義高 / 岩波書店 / 2012-01-18
禅の研究者による論文・エッセイ集。難しい話はよくわかんないんだけど,董蘿石(とう・らせき)という明代のマイナーな詩人についての文章が心に残った。
『臨済録』―禅の語録のことばと思想 (書物誕生―あたらしい古典入門)
[a]
小川 隆 / 岩波書店 / 2008-11-18
上の本が面白かったんで,勢い余って読んだ本。「臨済録」の難解な語録について(あれですよね,坊さんが問答の最中にいきなり相手を殴ったりする奴ですよね),その意外な意味を実証的に説き明かす。
実は「求道と悦楽」という本は禅についての必読本で,入矢さんという人は禅研究に一時代を画した偉大な碩学だったんだそうだ。へー。
哲学・思想(2011-) - 読了:「求道と悦楽」「書物誕生:臨済録」「日本哲学小史」