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2012年10月26日 (金)
Travis, K.M. (1982) Price sensitivity measurement technique plots product price vs. quality perceptions. Marketing News. May 14, 6.
えーと、市場調査で、製品なりサービスなりの価格についての消費者の知覚を調べるときに、オランダのvan Westerndorpという人が考えたPSMというテクニックを使うことがある。これがもう、海原雄山なら座敷ごと破壊しちゃいかねないくらいに、なんだかさっぱりわからない代物なんだけど...
そのPSMをアメリカではじめて紹介した文献としてよく引用される資料。入手してみたら、AMA(米マーケティング協会)の一般向け雑誌のたった1pの記事であった。別にいま読む必要もないんだけど、積読リストを短くするためにさっさと読了。著者はplog research という会社の人で、検索するとTNS plog researchという会社がある(あった?)ようだから、TNSに買収されたのかしらん。
PSMのチャートを描く際、価格を横軸にして「安すぎる」「安くない」「高くない」「高すぎる」の累積分布曲線を描く場合と、「安すぎる」「安い」「高い」「高すぎる」の累積分布曲線を描く場合とあるけれど、この説明では前者であった。またPSMの改訂を提案した山川・佐々木(2004)は、もともとvanナントカさんご自身が「曲線の交点だけじゃなくて曲線自体に注目しよう」と仰っておられたのだと紹介していたように思うが、この記事の時点ではもはや交点だけに焦点が当たっている感じだ。
論文:マーケティング - 読了:Travis (1982) アメリカよ、これがPSMだ