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2013年3月 6日 (水)
やれやれ、読み終えたマンガの山をようやく整理できる...
暗殺教室 1 (ジャンプコミックス)
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松井 優征 / 集英社 / 2012-11-02
暗殺教室 2 (ジャンプコミックス)
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松井 優征 / 集英社 / 2012-12-28
週刊少年ジャンプ連載。最近ふと手にして、奇妙な引っ掛かりを覚えたマンガ。
冒頭シーンはこうだ。中学校の教室。教壇には、両腕があるべき場所から長い触手を伸ばした、とても人間とは思えない姿をした担任教師が、にやにやと不気味な笑みを浮かべている。「起立」の声とともに、教室の生徒全員が教師に銃を向け、「礼」の声とともに一斉に発砲する。しかしこの教師は目にもとまらぬ速さですべての銃弾から身をかわす。この謎の担任教師こそは人類の最悪の敵、あらゆる国の軍隊が倒そうと試みて果たせなかった最強の宇宙人であり、教室の生徒たちは、なぜか教職に執着するこの怪物を抹殺せよと日本政府から命じられた幼き殺し屋たちであり、従ってこの物語の舞台は文字通り「暗殺教室」なのである。
アウト・ローの教師を中心にした学園ストーリーはマンガのひとつの定番だと思う。私でさえ、いくつかのタイトルを即座に挙げることができる。このマンガはその系譜につながるもので、2巻まで読んでみた印象を一言でいえば、これは変形された「金八先生」だ。担任である宇宙人は世界中の政府に命を狙われつつ、疎外された生徒たちをその超自然的な能力でそっと支える。結局のところこの宇宙人は「僕たちの型破りな先生」であり、生徒ひとりひとりに全人的に寄り添う教師という、夢のイメージをなぞっている。
逆にいえば、教育システムに対する不信のなかで、金八先生は屈折に屈折を重ね、ついには宇宙人にならざるを得なかった、ということではないかと思う。うーむ、2013年に至っても、学校はいまだ金八先生を必要とするのか。そのような歪んだ理想像こそが、初等中等教育をめぐるあれこれを息苦しくさせているのではないかと思うのだが。
すーちゃんの恋
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益田 ミリ / 幻冬舎 / 2012-11-09
まんが親 2―実録!漫画家夫婦の子育て愉快絵図 (ビッグコミックススペシャル)
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吉田 戦車 / 小学館 / 2013-02-15
イかれポンチ
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田中 圭一 / ベストセラーズ / 2013-02-16
トラップホール 1 (Feelコミックス)
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ねむ ようこ / 祥伝社 / 2013-02-08
コミックス(2011-) - 読了:「暗殺教室」「すーちゃんの恋」「トラップ・ホール」「まんが親」「イかれポンチ」