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2008年5月19日 (月)

仕事の都合で,相対的重要度関係の論文を二本。

Budescu, D.V. (1993) Dominance analysis: A new approach to the problem of relative importance of predictors in multiple regression. Psychological Bulletin, 114(3), 542-551.
重回帰をベースに独立変数の相対的重要度を求める方法としてはKruskalの方法が有名だが(p個の変数のうち任意個を用いる重回帰式を片っ端から求め,2^p-1本の式を通じた偏回帰係数の二乗の平均を求める),その系統の方法で一番評判が良いのが,どうやらBudescuらのdominance analysisらしい。この方法が初お目見えした論文。
この段階では,著者はp個の変数を強い順に並べることだけを考えているようで,仮にうまく順番がつけられたら重要度の定量的な評価はKruskalに近い方法でやる,とのこと(偏回帰係数じゃなくて部分相関係数の二乗の平均を求める)。運悪く順番がつけられなかったら,重要度は付与できないと思し召せ,ということらしい。そりゃあちょっとストイックだなあ。前に読んだJohnsonのレビュー論文には,この論文のあとで著者らは態度を軟化させた,というようなことが書いてあったと思う。

Courville, T., & Thompson, B. (2001) Use of structure coefficients in published multiple regression articles: beta is not enough. Educational and Psychological Measurement, 61(2), 229-248.
調査データで重回帰をやるときは,偏回帰係数だけではなくて構造係数(xとy-hatの相関係数)もみておかないとダメですよ,という啓蒙的解説が前半。後半は,Journal of Applied Psychologyから実際の論文例を挙げて片っ端から批判していく。大変失礼ながら,ヒマな人たちだなあ,と思ってしまった。うむむ,申し訳ありません。

相対的重要度関係の論文は,Organizational Research Methodsとか,Educational and Psychological Measurementとか,ナニソレ?というジャーナルに載っていることが多くて,入手に困っていた。ところがつい数日前,Sage発行の雑誌の論文は,今月いっぱい全て無料でダウンロードできることを発見。神の恩寵というか,読まない言い訳ができなくなったというか。。。

論文:データ解析(-2014) - 読了:05/19まで (A)