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2008年4月29日 (火)

Bookcover うちの妻ってどうでしょう? 1 (1) (アクションコミックス) [a]
福満 しげゆき / 双葉社 / 2008-04-28
著者得意の身辺雑記マンガ。
 日々の些末な事柄が,いったいなぜこんなに面白いのか? 読み終えて考えるに,著者があちこちで発露する劣等感は,俺が日常的に感じている小さな不安や溜息を思い切り拡大したものであって(「何か...なんというかバックボーンになるような...そーいったものが僕にはない」とか),だからこそ共感しつつも安心して笑えるんじゃないか,と。
 だから,このマンガを読んでもさっぱり面白くない,どこで笑えばいいのかわからない,という人が,きっとたくさんいるんじゃないかと思う。そこにも,ここにも,あそこにも。仕事で会う人々の中には「最初の会社を辞めてMBA取りました」なんていう超前向きな若い人がたくさんいて,ときどき自分は人一倍つまらなーい奴だと痛感し,どんよりした気分になるのである。

 もっとも,他人の経歴や肩書は馬鹿にしてもいけないし,あまり買いかぶってもいけない。大学院に入ったばかりのころ,アルバイト先の女子大のパソコン教室の奥で,俺は同僚の院生と小声で,しかし熱い論争を闘わせていた。その様子を教室の入り口のあたりで眺めている学生がいたのだが,声を掛けてくることもなく,いつの間にか立ち去った。あとで教員に聞いたところ,その女の子は大学院志望で,院受験にあたり大学院生に相談に乗ってもらおうとしていたのだが,我々があまりに真剣に議論しているのを見て,やっぱり私には研究なんて無理です,あんな風にディスカッションすることなんて出来そうにありません,と意気消沈して去っていた由であった。俺は呆然とした。パソコンを使った講義の際,我々アシスタントは机を巡回して学生の肩越しにディスプレイをのぞき込むが,その学生が巨乳だった場合は胸の谷間をのぞき込むような形になる,その視線に当の女の子は気が付くものだろうか? いやチラッと見るのはむしろ礼儀のうちなのではないか? と我々は延々論争していたのである。

Bookcover さざんかさっちゃん [a]
林正之 / 角川(メディアワークス) / 2008-04-25
時事ギャグマンガ。なんだか薄っぺらい感じ。

コミックス(-2010) - 読了:04/29まで (C)

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