elsur.jpn.org >

« 読了:05/20まで (A) | メイン | 読了:05/29まで (C) »

2008年5月20日 (火)

Jaccard, J., Brinberg, D., Ackerman, L.J. (1986) Assessing Attribute Importance: A Comparison of Six Methods. Jounral of Consumer Research, 12, 463-468.
データ解析というよりサーヴェイ方法論の論文。車と避妊具のそれぞれについて,それを買うときにどの属性を重要視するかを手を変え品を変えて尋ね,指標間の相関を調べた実験。個々の被験者に全ての課題をやらせているのがミソである。いやあ,学生さんもいい迷惑だよなあ。個々の課題は大変ではないにせよ,さすがに飽きるだろう。
重要度を尋ねる方法は,(1)大事な属性をOAで挙げさせる,(2)Jacobyの情報探索指標(各属性の情報に蓋をしておいて,蓋をめくる回数を数えるらしい),(3)直接評定,(4)コンジョイント実験,(3)その属性の値が低いときと高いときについて買う確率を評定させる,(6)属性間の一対比較。それぞれの方法によって求めた属性の重要度は,ゼンゼン一致しませんでした,というのが結論。ははは。
ある事柄について尋ねるときにいろんな尋ね方があり,それらがあんまり収束しない,ということ自体は別に悲しい話ではないわけで,どの指標が購買行動をより良く予測するかとか,指標と状況なり個人特性なりにこういう相互作用があるのだとか(関与が高い人の直接評定はあてになるとか),そういう話が大事なのだと思う。探しているのだが,なかなか見当たらない。探し方が悪いのかなあ。

論文:調査方法論 - 読了:Jaccard, Brinberg, & Ackerman (1986) 購入時重視点の訊き方を比べてみよう

rebuilt: 2020年11月16日 23:04
validate this page