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2010年12月10日 (金)
どういうわけか目が回るような忙しさが続き,ろくに本も読めない。。。と,10月頃から同じことばかり書いているが,ほんとにそうなのである。おかしいなあ。
マックス・ヴェーバー入門 (岩波新書)
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山之内 靖 / 岩波書店 / 1997-05-20
先日,官房長官が国会の答弁で,自衛隊を指して「暴力装置」と呼び,ごうごうたる非難を浴びて,のちに発言を撤回する羽目になった。ああ,なんて馬鹿馬鹿しい,と溜息をついた次第である。なんとまあ教養を欠いた人々であろうか。暴力行使を独占する共同体として近代国家を位置づけたのは,あの有名な社会学者の,その,えーっと。。。誰だっけ?
どうやら教養を欠いているのは俺のほうだ,というわけで,反省してヴェーバーの解説書を読んでみた。本棚の奥に眠っていた本で,いつ買ったのか定かでない。
ヴェーバーがいかにニーチェに近いか,と力説する内容であった。その主張がどれだけユニークなものなのか,予備知識がないのでよくわからない。
代表的日本人 (岩波文庫)
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内村 鑑三 / 岩波書店 / 1995-07-17
日本の偉人を英語で紹介した読み物。取り上げられているのは,西郷隆盛,上杉鷹山,二宮尊徳,中江藤樹,日蓮の5人。伝記というより,偉人を通じた著者の意見表明に近い。出版時に山路愛山が「たとへ歴史上の人物に非ずとも猶内村君の心中に於いて血肉を有したる人物」を描いていると評したそうだが,その通りの内容であった。
内村鑑三といえば絶対的な反戦主義者というイメージがあったが,それは日露戦争以後の話であって,この本(1894)の段階では案外に国家主義的である。
策謀家チェイニー 副大統領が創った「ブッシュのアメリカ」 (朝日選書)
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バートン・ゲルマン / 朝日新聞出版 / 2010-10-08
ブッシュ政権におけるチェイニー副大統領の強大な役割に焦点を当てたノンフィクション。分厚い内容だが,面白さに負けて一気読み。
ノンフィクション(-2010) - 読了:「マックス・ヴェーバー入門」ほか