« 読了:「テラフォーマーズ」「エイス」「とりぱん」「猫なんか呼んでもこない」「数寄です!」「老いた鷲でも若い鳥より優れている」「女と猫は呼ばないときにやってくる」「おうちがいちばん」「アノネ、」 | メイン | 読了:「戦争の論理」 »
2013年6月 4日 (火)
人はなぜ人を殺したのか ポル・ポト派、語る
[a]
舟越 美夏 / 毎日新聞社 / 2013-03-01
イエン・サリ、キュー・サムファンら、旧ポル・ポト派幹部へのインタビューを軸にしたノンフィクション。クメール・ルージュの恐怖政治と虐殺を生き延びた人々が、どのように過去と向き合い、人を赦していくか、という重いテーマを抱えた本であった。
夫婦格差社会 - 二極化する結婚のかたち (中公新書)
[a]
橘木 俊詔 / 中央公論新社 / 2013-01-24
最終章、結婚行動の地域差の分析が面白かった。ここの章だけ文体が違うような気がする。共著の若いお弟子さんが書いた章なのだろうか(著者の先生には悪いけど...いや、教員冥利に尽きる、かな...)。
都市規模のちがういくつかの地域を採りあげて比較すると、女性の未婚率は大都市のほうが高いが、男性の未婚率は都市部と山間部で高く都市近郊で低い。いっぽう未婚者の交際状況についてみると(内閣府の調査)、異性との交際経験がないと答える人は地方のほうが多い。へえー。婚姻に対する圧力に地域差がある、都市部で低所得だと結婚に踏み切れない、(サーチ理論の観点から)都市部のほうがいまより魅力的な人に巡り会える機会が多いから結婚に踏み切れない、といった説明が可能である由。
正統と異端 - ヨーロッパ精神の底流 (中公文庫)
[a]
堀米 庸三 / 中央公論新社 / 2013-04-23
中世ヨーロッパのカトリック教会で、たとえば洗礼を授けてくれた聖職者があとで罪に問われて罷免されちゃったとき、その洗礼はいったいどうなるのか、やり直すべきか、いやいや秘蹟は神が与えたのだからそりゃおかしい... という論争があったのだそうだ。素人にはどうでもいいような話に聞こえるけれど、これが実は深刻な大問題なのである。
この論争を手がかりに、政治と宗教とのダイナミックなせめぎ合いが描かれる。難しくてわからない箇所が多かったけど、それでもとても面白い内容であった。
死との対面: 瞬間を生きる (知恵の森文庫 t や 6-1)
[a]
安岡章太郎 / 光文社 / 2012-08-08
原著は98年刊。エッセイというより、談話を構成したものじゃないかしらん。
日本型近代家族―どこから来てどこへ行くのか
[a]
千田 有紀 / 勁草書房 / 2011-03-29
韓国 葛藤の先進国 (日経プレミアシリーズ)
[a]
内山 清行 / 日本経済新聞出版社 / 2013-03-16
日本の転機―米中の狭間でどう生き残るか (ちくま新書)
[a]
ロナルド ドーア / 筑摩書房 / 2012-11
演出術 (ちくま文庫)
[a]
蜷川 幸雄,長谷部 浩 / 筑摩書房 / 2012-07
イメージ―視覚とメディア (ちくま学芸文庫)
[a]
ジョン バージャー / 筑摩書房 / 2013-01
わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書)
[a]
平田 オリザ / 講談社 / 2012-10-18
雑草のはなし―見つけ方、たのしみ方 (中公新書)
[a]
田中 修 / 中央公論新社 / 2007-03
息抜きに読んだ本。空き地に生えてくるスギナ、抜いても抜いてもきりがないけれど、鉢植えで育てようとすると案外に難しいのだそうだ。根を張るまでが大変なのだそうである。へええ? 地球が滅びても奴らだけは生き残るんじゃないかというくらいしぶといのに、意外だ。
ノンフィクション(2011-) - 読了:「人はなぜ人を殺したのか」「演出術」「イメージ」「正統と異端」「わかりあえないことから」「死との対面」「日本の転機」「夫婦格差社会」「韓国・葛藤の先進国」「日本型近代家族」「雑草のはなし」