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2013年6月12日 (水)

Stern, B. (2004) The importance of being Ernest: Commemorating Dichter's contribution to advertising research. Journal of Advertising Research, 165-169.
 いくら待っても計算が終わらないので、山積みの資料のなかから適当に選んでもう一本読んだ論文。(なにが起きているか薄々気づいているんですが。Muthen先生はかつてこういっていた。モデルの推定が収束しない最大の理由、それはモデルの誤りである、と...)

 広告研究の専門誌に載った、アーネスト・ディヒターの業績を振り返る文章。いわく、アカデミズムにおいてディヒターが急速に忘れられたというのは本当で、消費者行動論の教科書を15冊調べたが名前が載っていたのは3冊。200年に出た"The Why of Consumption"という論文集で彼の名前が出てくるのは最初と最後の頁だけ。でもモチベーション・リサーチは広告の実務家たちに受け継がれ、マーケティング業界の「コード」となっている。名前は忘れられていても、「モチベーションの源としての無意識について論じるとき、そこにはいつもディヒターがいる」。。。という、いささか格好良い文章であった。

 どうでもいいけど、面白かった話:

 いま気が付いたけど、この論文の著者こそ、さっき読んだ論文に出てきたBarbara Sternではないか... 調べてみたら、マーケティングの有名な研究者で、数年前に亡くなっている。

論文:マーケティング - 読了: Stern (2004) アーネスト・ディヒターへの頌歌

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