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2014年6月10日 (火)

Rowe, G. & Wright, G. (2001) Expert opinions in forecasting: The role of the Delphi technique. In Armstrong, J.S. (ed.) “Principles of Forecasting; A Handbook for Researcher and Practitioners.” Kluwer.
 デルファイ法について知識を整理する必要に迫られ、困ったなあと思いながら本棚をみたら、Armstrongの分厚いハンドブックにデルファイ法の章があった。いやあ、なにがいつ役に立つかわかったもんじゃない。

 内容のメモは別にとったので省略。
 著者らいわく、デルファイ法の実証研究は「他の手法とどっちが良いか」タイプの実験ばかりである由(当然ながら結果は"It depends"になりがちである)。プロセスの研究はあまりないのだが、その少ない例として、デルファイ法での反復聴取を通じた意見変化のプロセスは「本物の専門家は意見を変えない、そうでない人が意見を合わせる」だという説と、「自信がある人は意見を変えない、自信のない人が意見を合わせる」だという説があるのだそうだ。おおお、そりゃ面白いなあ。前者としてParente &Anderson-Parente (1987, in Wright&Ayton(eds.) "Judgmental Forecasting"), Rowe & Write(1996, Int.J.Forecasting), 後者としてSchiebe, Skutsch & Schofer(1975, in Linstone&Turoff(eds.)"The Delphi Method")というのが挙げられている。

論文:調査方法論 - 読了:Rowe & Wright (2001) デルファイ法概説

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