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2014年8月17日 (日)
感情とは何か: プラトンからアーレントまで (ちくま新書)
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清水 真木 / 筑摩書房 / 2014-06-04
こ、これは、ちょっと... 申し訳ありませんが、ちょっとついていけなかったです。
私の素養が足りないからなんだろうけど、たとえば総括として「すべての感情は『悦び』であり、すべての感情の経験は、快楽として受け取られることによりはじめて、その本当の姿を私たちの前に表します。なぜなら、感情とは、真理の記号だからです」なあんて断言されちゃうと、窓の外の空を眺めながら、いったい私たちがある事柄を論証するというのはどういうことなのだろう... という思いに浸ってしまうわけです。感情とは真理の記号だという見方が成立することは理解しました、それが哲学史のなかで由緒正しい見方であることも納得いたしました、でも断言されちゃうと困ります、という感じ。
ともあれ、認知社会心理学的な感情研究に大変批判的であることはよくわかりました。入出力関係のみに注目して感情を語るのは通俗的感情観を追認する知的パズルだ、というのは確かに仰せの通りだ。では、戸田正直みたいな大掛かりな適応論的議論はどうなのかしらね。感情の科学には違いないと思うんだけど。
まあいいや。ヒューム「人間本性論」のくだりが面白かったので、いつかきちんと読んでみたいと思う。
哲学・思想(2011-) - 読了:「感情とは何か」