« 読了:Wilson(2002) 身体化認知という概念を解剖する | メイン | 読了:van Kerckhove, Geuens, & Vermeir (in press) ちゃんと考えて選んでほしいなら下の棚に置け »
2014年12月18日 (木)
阿部慶賀(2010) 創造的アイデア生成過程における身体と環境の相互作用. 認知科学, 17(3), 599-610.
学生に正方形のプラスチック板を与え、新しい利用方法をできるだけたくさん提案させる。実験条件は、板の辺の長さが{12cm, 14cm, 21cm, なし}。さらに要因として手の大きさに注目。結果指標はアイデア数、プラ板の変形の有無、有用性、独創性。
結果:変形案提案者の割合は14cm群で高く、板なし群で低く、サイズと手の大きさに交互作用があった。などなど[すいません省略します]。というわけで、環境と身体の関係が創造的アイデア作成に効く、という主旨であった。
ええと、推論に対する身体や行為の影響の先行研究として挙げられているのは
- Decety, Jeannerod, Problac (1989BBS) 「人が30ヤード歩くのにかかる時間」の推定と荷物
- Schwartz, Black(1999CP) 「ビーカーをどこまで傾けたら水があふれるか」とビーカーを手に持ったシミュレーション
- Yokochi, Okada (2005) 山水画の制作の観察。空書とか。
- アフォーダンスについての実験: Warren(1984JEP:HPP); Warren, Wang(1987JEP:HPP), 三嶋(1994心研)。
論文:心理 - 読了:阿部(2010) アイデア生成課題における身体-環境相互作用