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2015年1月17日 (土)

Brooks, C. (2010) Embodied transcription: A creative method for using voice-recognition software. The Qualitative Report, 15(5), 1227-1241.
 このたび身体化認知について手当たり次第に資料を集めた中で、もっともヘンな発想の論文。著者については全く分からないが、所属はInstitute of Transpersonal Psychologyとあるので、そっち系の人なのであろう。掲載誌はたぶん紀要のようなもの。実証研究というより、私こんなことやってます、という内容。
 著者の提唱するEmbodied Transcriptionとは、要するに、インタビューの逐語録を起こす手順の話である(こんな風にまとめちゃったら著者の方は気を悪くなさるだろうか...)。その手順とは次の通り。(1)録音を聞きながら、パソコンの音声認識ソフトに向かって、対象者がいったことを復唱する。こうすることで、世界が自分の身体を通じて経験・解釈され、「それぞれの参加者の言葉を口にするたび、個々の物語の微妙なニュアンスが深まっていく」「私は参加者の感情に共感しはじめる」んだそうです。(2)パソコンの画面で細かいところを直す。(3)テキストを見ながら録音を聞きなおす。
 えーと、この方法はですね、著者が心理学のキャリアを始める前に受けたポストモダン理論とパフォーマンス・アートの教育をコアにしているのだそうです。
 へー。

論文:その他 - 読了:Brooks (2010) 身体化された逐語録起こし

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