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2019年5月13日 (月)
濱保久 (1991) 商品・企業イメージに及ぼす比較広告の相互作用効果. 心理学研究, 62(1), 39-45.
えーっと、
実験1: 比較広告を作って提示し、広告と企業について評価させる。要因は広告形態:{相手のデメリットを指摘, 自社のメリットを指摘, 従来広告}。被験者間操作。
実験2: 比較広告を見せ(先発)、2ブランドについて評定、今度は競合側の比較広告をみせ(後発)、また2ブランドについて評定。要因は2つ: 先発が{メリット型, デメリット型}, 後発が{メリット型, デメリット型}。ともに被験者間操作。[← ああ... この計画は面白いなあ。2社の比較広告の応酬による効果を見るわけね]
結果はちゃんと読んでないけど、デメリット型にデメリット型で応酬するのは良くないんだそうだ。
先行研究からメモ:
- Wilkie & Farris (1975 J.Mktg.): 比較広告に対する肯定的な主張
- Prasad(1976 JMR): 比較広告の実験研究。名指しするとメッセージ回想が高くなる
- Ginter & Starling (1979 Akron Business & Econ.Rev.): 比較広告は信頼度や理解度を下げる、説得力にも欠ける
- Swinyard (1981 JMR): 比較広告は反論などのネガティブな反応をもたらす
- Goodwin & Etgar(1980 JMR): 「ブランドX」型の比較広告は効果的
- Collins & Waters(1986 Psych.Rep.): 比較広告の分類
論文:マーケティング - 読了:濱(1991) 比較広告の応酬がブランドイメージに与える効果