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2006年8月31日 (木)

Carroll, J.D., Green, P.E. (1995) Psychonomic methods in marketing analysis: Part I., Conjoint analysis. Journal of Marketing Research. 32(4), 385-391.
コンジョイント分析の概説。P. Greenの著作アーカイブで入手。仕事の都合で読んだ。

論文:データ解析(-2014) - 読了:08/31まで (A)

Bookcover 第三の時効 (集英社文庫) [a]
横山 秀夫 / 集英社 / 2006-03-17

フィクション - 読了:08/30まで (F)

Bookcover ニッケル・アンド・ダイムド -アメリカ下流社会の現実 [a]
B.エーレンライク / 東洋経済新報社 / 2006-07-28
ジャーナリストが低賃金生活を実体験するという,前に読んだ「ハードワーク」と同じコンセプトの本。「『中流』という階級」を書いた人だけあって,さすがに読ませる内容であったが,海の向こうの話なので,つい気楽に捉えてしまう。
Bookcover 外交敗北−日朝首脳会談と日米同盟の真実 [a]
重村 智計 / 講談社 / 2006-07-04
田中均は極悪で安部晋三は正しかった,云々,という本。その主張の是非はともかく,とにかく雑な内容の本であった。
 この本の著者によれば,日本外交についての記事は政治部の担当で,おかげで外交のイロハも踏まえぬ有り様なのだそうだが,そういいつつ得々と書いているのは「突然の訪朝で米高官が怒っていた」「高官の誰々が真意を説明しやすいように記者会見でわざと質問してあげた」という種の話にすぎないわけで,失笑してしまった。著者は毎日新聞出身の学者だが,前に読んだ「米朝対立」(書いたのは日経の記者)と比べると,同じ問題を扱っていても,議論の深さがまるっきりちがう。要するに,人による,ということなのだろう。
 それにしても,天下の大新聞の論説委員だった人が,なんでこんな本を出しちゃうんだろう。小刻みに話が逸れては戻るところや,自慢話が多いところをみると,本人が手で書いた本ではないのかもしれない。
Bookcover 子ども兵の戦争 [a]
P.W. シンガー / 日本放送出版協会 / 2006-06

Bookcover アメリカの原理主義 (集英社新書) [a]
河野 博子 / 集英社 / 2006-07-14

Bookcover 「不利益分配」社会―個人と政治の新しい関係 (ちくま新書) [a]
高瀬 淳一 / 筑摩書房 / 2006-08
政治家に大事なのは政治力だ,という観点からの議論。そりゃそうかもしれないけど,そういう議論ばっかりだと,勝てば官軍ということになるのではなかろうか,と不安である。
Bookcover 小泉政権―非情の歳月 (文春文庫) [a]
佐野 眞一 / 文藝春秋 / 2006-08

Bookcover 論争 格差社会 (文春新書) [a]
/ 文藝春秋 / 2006-08
総合雑誌に載った文章のアンソロジー。社会科学のありかたについて自省する佐藤俊樹の文章に深く納得し,ほとんど感動しつつページをめくったら,次の章はいきなり「いま日本で,中流が崩壊して社会が二極化することを不安視する声が広がっています。二極化を批判するこのような勢力はかつての左翼に多い。左翼は完全に負けたにもかかわらず[...]不安を煽っている。まことに盗人猛々しい。では彼らがあこがれていたソ連の社会はどうであったか」云々云々。以下,昔の上流階級は良かったなあ,という与太話が延々と続くのである。目眩がした。書いているのはもちろん,渡部昇一大先生。
Bookcover 壊れる男たち―セクハラはなぜ繰り返されるのか (岩波新書) [a]
金子 雅臣 / 岩波書店 / 2006-02-21
著者は東京都の労働相談担当者らしい。もちろんまじめな本なのだけど,紹介されている事例があまりに生々しくて,小説を読んでいるような気分になってしまった。

ノンフィクション(-2010) - 読了:08/30まで (NF)

Bookcover 陸軍中野学校 情報戦士たちの肖像 (平凡社新書) [a]
斎藤 充功 / 平凡社 / 2006-08-10

Bookcover “敗戦”と日本人 (ちくま文庫) [a]
保阪 正康 / 筑摩書房 / 2006-08

Bookcover 昭和の空白を読み解く〈昭和史 忘れ得ぬ証言者たち Part2〉 (講談社文庫) [a]
保阪 正康 / 講談社 / 2006-08-12

Bookcover 日本の失敗―「第二の開国」と「大東亜戦争」 (岩波現代文庫) [a]
松本 健一 / 岩波書店 / 2006-06-16

日本近現代史 - 読了:08/30まで (CH)

Bookcover 価格戦略を知る者が「利益」を制す (Harvard business review anthology) [a]
/ ダイヤモンド社 / 2005-03-04
ずいぶん物欲しげなタイトルだが,これはHBRに載ったプライシング関係論文をまとめたもの。勉強になった。
 価格シグナル(セール表示とか)が有効なのは,(1)たまにしか購入しない商品,(2)新しい顧客,(3)デザインが良く変わる商品,(4)価格が季節変動する商品,(5)店によって品質が違う商品,である由。なるほど。
 買い物途中で目にする関連のない商品の値段が購買意欲に影響する,という話には実験研究があるんだそうだ。へええ。

マーケティング - 読了:08/30まで (M)

Bookcover ヴィンランド・サガ(1) (アフタヌーンKC) [a]
幸村 誠 / 講談社 / 2006-08-23
「プラネテス」の作者の新作。いまは月刊誌で連載中だけど,最初数巻分は週刊少年マガジン連載だったのである。このマンガを週刊連載? 時間をかけて書き溜めておいたのだろうか。
Bookcover 家出のじかん [a]
鴨居 まさね / 集英社 / 2006-05
最近のコミック書売り場では,こういう「女性マンガ家のエッセイマンガ,A5版,薄め」というのが目立つような気がする。なぜだろう。
Bookcoverきょうの猫村さん 1[a]
ほし よりこ / マガジンハウス / 2005-07-14
昨年かなり話題になった本だが,どこが面白いのか全然理解できず,放り出してあった。最後までめくってみたけど,やっぱりわからなかった。
Bookcover 新吼えろペン 5 (サンデーGXコミックス) [a]
島本 和彦 / 小学館 / 2006-07-19

Bookcover 乱漫 (KCデラックス) [a]
加藤 伸吉 / 講談社 / 2006-06-23

コミックス(-2010) - 読了:08/30まで (C)

Bookcover ヴィゴーツキー心理学完全読本―「最近接発達の領域」と「内言」の概念を読み解く [a]
中村 和夫 / 新読書社 / 2004-11
本棚に差しこまれているのを見つけて,なんとなくめくった。薄い本なのでそのまま読了。
 ヴィゴツキーに依拠して発達を考える,という本ではなく,とにかくヴィゴツキー様がなにを考えておられたかについて誠心誠意考える,という本。
 前半は「発達の最近接領域」概念についての議論。ヴィゴツキーが問題にしているのはあくまで学校教育における科学的知識の教授についてあった由。それを(M.コールのように)発達全般に一般化して捉えてしまっては,ヴィゴツキーの独創性が見失われてしまうのだそうだ。ふうん。
 後半は「内言」についての議論で,読んでいてだんだん頭が混乱してきてしまった。
 意味論の教科書には,「Ogden&Richardsの三角形」という図が出てくることがある。意味ということばの多義性を捉える枠組みとして,思考内容・記号・指示対象の三項からなる三角形を考える,という話だ。この図式に従っていえば,現代の言語学なり分析哲学なりでいうところの「意味」概念は,記号と指示対象を結ぶ辺に重心を移している,ということになると思う。ことばの意味とはそれが引き起こす思考内容そのものだ,なんて言い方は,たちまちウィトゲンシュタインの意味=心像説批判の前に躓いてしまうだろう。
 いっぽうこの本では,正々堂々と「内言の意味とはすなわちイメージだ」なんて書いてあるわけで,ちょっとクラクラしてしまうのである。これは良し悪しの問題ではなくて,単に意味ということばの使われ方が違うだけなのだろうし,それはそれでいいんだけど,なんだかなあ,なにか別のことばを使ってくれるとわかりやすいのになあ,とも思う。

心理・教育 - 読了:08/30まで (P)

2006年8月 6日 (日)

Zelazo, P. D., Qu, L., & Mueller, U. (2005). Hot and cool aspects of executive function: Relations in early development. In W. Schneider, R. Schumann-Hengsteler, & B. Sodian (Eds.), Young children's cognitive development: Interrelationships among executive functioning, working memory, verbal ability, and theory of mind. pp. 71-93. Mahwah, NJ: Erlbaum.
心の理論というのはただの現象であって,executive functionと同じく,前頭前野の発達のひとつの現れにすぎないのだ,という主旨。ふうん。
ひょんなきっかけで,久々に心理学の論文を読んだのだが(おまけにレジュメまで切った。丸二年ぶりだ),つくづく思うに,やっぱり基礎研究は面白い。これを一生続けることができれば至福であっただろう。
しかし,いまさらこんなの読んでも仕方ないわけで,なにやってんだかなあ,という気もする。

論文:心理 - 読了:08/06まで (A)

Bookcover 暁への疾走 (文春文庫) [a]
ロブ ライアン / 文藝春秋 / 2006-07
久々の海外小説。前作までとはかわって歴史小説だが,中盤まで話が全然動かないあたり,いかにもロブ・ライアンらしい。

フィクション - 読了:08/06まで (F)

Bookcover 咬ませ犬 (岩波現代文庫―社会) [a]
後藤 正治 / 岩波書店 / 2005-11-16
スポーツノンフィクション集。良い本であった。
Bookcover 心脳コントロール社会 (ちくま新書) [a]
小森 陽一 / 筑摩書房 / 2006-07
なんぼ正当な主張であっても,これではただの世間話である。読む本は選ばねばいかんなあ。
Bookcover 誰のための会社にするか (岩波新書) [a]
ロナルド ドーア / 岩波書店 / 2006-07-20
ドーア先生の本にしては,ちょっと薄めの内容。

ノンフィクション(-2010) - 読了:08/06まで (NF)

Bookcover 溥儀―清朝最後の皇帝 [a]
入江 曜子 / 岩波書店 / 2006-07-20

Bookcover われ巣鴨に出頭せず―近衛文麿と天皇 [a]
工藤 美代子 / 日本経済新聞社 / 2006-07
あれもこれもスターリンのせいである由。H.ノーマンと都留重人の策謀によって近衛文麿は過重な責任を負わされたとかなんとか(ノーマンが最後までコミュニストであったかのような書きかたである)。うーん,面白かったけど,これってちょっと偏ってないか?

日本近現代史 - 読了:08/06まで (CH)

Bookcover GUNSLINGER GIRL 7 [a]
相田 裕 / 角川HD(アスキー・メディアワークス) / 2006-07-27

コミックス(-2010) - 読了:08/06まで (C)

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