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2006年10月30日 (月)

Bookcover ザ・ペニンシュラ・クエスチョン―朝鮮半島第二次核危機 [a]
船橋 洋一 / 朝日新聞社 / 2006-10
朝日を代表する大スター記者による,ウッドワード流の時事ノンフィクション。予算と人手をたっぷり費やし,これでもかというくらいの綿密な内容を盛り込んだ大著であった。読みながら,なぜかちょっと落ち込んでしまった。あんまり凄いものをみると,同業者はたまったものじゃないだろうなあ,つらいだろうなあ,などと想像してしまうのである。

ノンフィクション(-2010) - 読了:10/30まで (NF)

Bookcover イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (2) (ヤングサンデーコミックス) [a]
間瀬 元朗 / 小学館 / 2006-04-05
感動!超感動!涙なしには読めない感動作!とどこかで紹介されていたので読んでみた。ヤングサンデー連載。
最初のエピソード(1巻)はこうだ。学校でのいじめの経験を抱え,社会に適応できない若者が,一念発起し同級生に復讐してまわったあげく,同じようにいじめられている中学生に「勇気を出して戦え」云々と説教して死ぬ。中学生はその後教室で机を振りまわして抵抗し,無事いじめられっ子から脱出したのでした,ああよかったよかった,という話。
要するに,いじめられたくなかったら努力しろ,それでもいじめられるのならそれはあなたが悪い,というわけだ。リアルタイムの当事者にとって,これは一種のセカンドレイプであろう。この種の糞のような物語を,我々は日々無神経に消費しているわけである。ただただ虚しい。世の中は全く進歩しないのかもしれない。
Bookcover ヴィンランド・サガ(3) (アフタヌーンKC) [a]
幸村 誠 / 講談社 / 2006-10-23

Bookcover EDEN(15) (アフタヌーンKC) [a]
遠藤 浩輝 / 講談社 / 2006-10-23

Bookcover えの素トリビュート えの素トリビュート&他薦傑作集 (KCデラックス ) [a]
榎本 俊二,ゆかいな人びと / 講談社 / 2006-10-23

Bookcover 再婚一直線! 寿編 (Feelコミックス) [a]
安彦 麻理絵 / 祥伝社 / 2006-10-25

Bookcover 鬼堂龍太郎・その生き様 4 (ヤングジャンプコミックス BJ) [a]
田中 圭一 / 集英社 / 2006-10-19

Bookcover 真説 ザ・ワールド・イズ・マイン5巻 (ビームコミックス) [a]
新井 英樹 / エンターブレイン / 2006-10-25

コミックス(-2010) - 読了:10/30まで (C)

2006年10月22日 (日)

Bookcover タマキトヨヒコ君殺人事件 (双葉文庫―名作シリーズ (さ-20-07)) [a]
さそう あきら / 双葉社 / 2006-10

Bookcover イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス) [a]
間瀬 元朗 / 小学館 / 2005-08-05

コミックス(-2010) - 読了:10/22まで (C)

Bookcover 昭和モダン建築巡礼 西日本編 [a]
磯 達雄 / 日経BP社 / 2006-10-28
まだ表示されないかも知れないが,書名は「昭和モダン建築巡礼/西日本編」。文章よりイラストのほうが面白いと思った。

ノンフィクション(-2010) - 読了:10/22まで (NF)

Bookcover 密漁の海で―正史に残らない北方領土 [a]
本田 良一 / 凱風社 / 2004-06
2004年刊,著者は道新記者。冷戦期のレポ船から宗男スキャンダルに至るまで,政治に翻弄される根室の人々を描いたドキュメント。とても良い本だった。いっちゃなんだが,大きな出版社から出ていたら大評判になっていたのではなかろうか。それとも俺が知らなかっただけだろうか。
Bookcover スターリニズム (ヨーロッパ史入門) [a]
グレイム ギル / 岩波書店 / 2004-11-19
スターリニズムには,経済面での「上からの革命」,文化革命,社会的流動,テロルの4つの側面があって,まず30年代初頭に経済面で開始され,30年代末からの恐怖政治によって完成をみたのだそうだ。なるほど,今年からいきなりスターリニズム,ってわけではないんだなあ。

ノンフィクション(-2010) - 読了:10/22まで2 (NF)

2006年10月17日 (火)

Bookcover テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0 [a]
Joseph Jaffe / 翔泳社 / 2006-07-22
2/3くらいでうんざりし,ぱらぱらめくっておしまいにした。広告業界がどうなろうが,俺の知ったことか。「この本を手に取ったあなたは幸運だ」調のハッタリにも,雑な訳文にもひどい誤字にもうんざりだ。あーあ,えらい無駄遣いであった。

マーケティング - 読了:10/17まで (M)

2006年10月16日 (月)

Bookcover ヒューマン・ファクター―グレアム・グリーン・セレクション (ハヤカワepi文庫) [a]
グレアム グリーン / 早川書房 / 2006-10-12
この度新訳が出たのを機に手に取った。いやいや参りました。これを読まないわけにはいかない,という傑作であった。
いろいろな捉え方が出来るだろうけど,俺にとっては,これは不安小説の金字塔である。日常生活のなかの不安を,水晶のように純化して提示してくれる,これは誠に小説の徳であります。
Bookcover [a]
イヴ・ベルジェ / 白水社 / 2004-09-23
戦後の南仏の田舎に,アメリカ南部が死ぬほど好きないささか現実離れした父親がいて,その支配下から自立できそうでできない姉弟が,下宿の一室でひたすらやりまくる,という。。。なんだかよくわからない小説であった。

フィクション - 読了:10/16まで (F)

Bookcover 中国・アジア・日本―大国化する「巨龍」は脅威か (ちくま新書) [a]
天児 慧 / 筑摩書房 / 2006-10

Bookcover 気分はもう、裁判長 (よりみちパン!セ) [a]
北尾 トロ / 理論社 / 2005-09

Bookcover 戦争大統領―CIAとブッシュ政権の秘密 [a]
ジェームズ ライゼン / 毎日新聞社 / 2006-09-01
米国務長官のパウエルさんが国連で「イラクはトレーラーに研究設備を詰め込んで生物兵器を開発している」と演説したことがあったが(2003年2月),実はこの情報はCIA内部では疑問視されていて,担当官はテレビで演説をみて呆然とした由。そんなことをいま云われてもなあ。

ノンフィクション(-2010) - 読了:10/16まで (NF)

2006年10月10日 (火)

Bookcover 狼花 新宿鮫IX (新宿鮫 (9)) [a]
大沢 在昌 / 光文社 / 2006-09-21

フィクション - 読了:10/10まで (F)

Bookcover 格差社会―何が問題なのか (岩波新書) [a]
橘木 俊詔 / 岩波書店 / 2006-09-20

なんにもしていないのに,どんどん時間だけが経っていく。いったいどういうことだろうか?

ノンフィクション(-2010) - 読了:10/10まで (NF)

2006年10月 3日 (火)

Bookcover パーマネント野ばら [a]
西原 理恵子 / 新潮社 / 2006-09-28

Bookcover 暁星記(6) (モーニング KC) [a]
菅原 雅雪 / 講談社 / 2006-07-21

Bookcover 赤い雪―勝又進作品集 [a]
勝又 進 / 青林工芸舎 / 2005-11

コミックス(-2010) - 読了:10/03まで (C)

Bookcover 累犯障害者 [a]
山本 譲司 / 新潮社 / 2006-09-14
著者は元国会議員で,実刑判決を受け獄中記を書いて評判になった人。前著もそうだが,この本も大変勉強になった。
手話には日本語対応手話と「日本手話」があって(後者は日本版ASLのようなものらしい),ろう者が聴者の日本語対応手話を理解するのは,大変に疲れるものなのだそうである。専門家でも20分が限界だそうだ。知らなかった。
Bookcover 階級社会 (講談社選書メチエ) [a]
橋本 健二 / 講談社 / 2006-09-09
格差関連本は雨後の筍のような案配だが,この本はプロの社会学者の本で,しっかりした内容であった。SSM調査などのデータを元に,社会階層を(1)資本家階級 (2)労働者階級 (3)新中間階級 (4)旧中間階級の4つに分類する。どうもマルクス主義の影響が強い人らしい。
機会の不平等に注目する立場(佐藤俊樹など)とは異なり,結果の格差そのものを問題視する立場。最終章の教育関連の議論にはちょっと納得いかないところがあったけど。ともかく面白い本であった。
うろ覚えだが,労働時間と他者への一般的信頼感との相関をとると,資本家階級・旧中間階級では正の相関があり,労働者階級・新中間階級では負の相関がある由であった。長時間労働が信頼感を奪い階級闘争を困難にする,という説明である。筋は通っているが,信頼感が奪われるそのメカニズムが知りたいところである。
うーん,読んだらすぐにメモを取らんといかんな。
Bookcover 裁判長!ここは懲役4年でどうすか (文春文庫) [a]
北尾 トロ / 文藝春秋 / 2006-07
さきほど読了。巻末の裁判傍聴マニア座談会に爆笑。

ノンフィクション(-2010) - 読了:10/03まで (NF)

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