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2007年7月 9日 (月)
ソーントン・ワイルダー〈1〉わが町 (ハヤカワ演劇文庫)
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ソーントン ワイルダー / 早川書房 / 2007-05-24
「わが町」ってあれね,市民劇団なんかでよくやるやつね,という程度の知識しかなくて,きっと古き良きアメリカを描いた心温まる名作なんだろうなあ,ちょっと面倒だなあ,でもまあこれも後学のためだ,と思いながら手に取ったのである。(なんだろう後学って)
朝の電車で読み始めたら止まらなくなって,乗換駅で電車が来るのが恨めしいほどであった。昼に読み,帰りに読み直し,今日一日で二度読んだ。ごく単純なつくりの,背筋も凍るくらいに硬質な,一言たりとも無駄のない戯曲であった。完全に打ちのめされた。「もう許してください」級の傑作。
フィクション - 読了:07/09 (NF)