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2012年12月 4日 (火)

ここんところ大変バタバタしていたせいで,記録を取り損ねていたのだが,覚えている範囲で...

Markowitz, L., Alvarez-Chavarria, L., Garau, B. (2012) What's a nice insight like you doing in a concept like this? How marketers can avoid wasting good insights on poorly articulated concepts. ESOMAR Congress 2012, ESOMAR.
 先日のESOMAR Congress (市場調査の国際会議) での発表。著者らはIpsos社の製品開発系リサーチの偉い人。
 消費者インサイトを見つけるのは結構だが、せっかくみつけたインサイトをうまく製品化できていないんじゃないですか? というわけで、自社がやったテストのデータベースから、消費者インサイトのスクリーニング・テストを通過したインサイトに基づきコンセプトをつくってまたテストした約100事例を引っ張り出し、インサイトの評価とコンセプトの評価を比べてみたら、あまり相関がありませんでした。スタートが良いからといって安心してはあきませんね、製品開発プロセスのあいだじゅうトラッキングしとかんとあきませんね。という主旨。
 ここでいうインサイトとは、消費者は(自分では気が付いていないけど)ほんとはこんなものを求めている、という知見のこと。であるからして、むしろインサイトの有望性について消費者に尋ねるってのがヘンなんじゃないすかね... という点がいささか疑問なのだが、細かいところはこのペーパーだけではよくわからない。まあ、とにかく勉強になりましたです。

論文:マーケティング - 読了:Markowitz, et al.(2012) 消費者について理解すればよい製品ができるのか

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