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2013年8月27日 (火)
Sprott, D.E., Spangenberg, E.R., Block, L.G., Fitzsimons, G.J., Morwitz, V.G., Williams, P. (2006) The question-behavior effect: What we know and where we go from here. Social influence, 1(2), 128-137.
著者のうちSprott (Washington State U.), Spangenberg(同), それからGreenwald(同)らは、調査対象者に社会的に望ましい行動のリストを提示し、自分がどれを実行しそうかを聴取すると、のちにそれらの行動が生じやすくなるという現象を研究していた(「自己成就予言」)。いっぽうMorwitz(NYU), Block (CUNY), Fitzsimons(Duke), Williams (Penn U.)らは、調査対象者に自分の将来の行動についての予測や見込みを聴取すると、のちにその行動が増えるという現象を研究していた(「単純測定効果」)。でもこの2つは共通点が多いから、これからは両チームとも「質問-行動効果」と呼ぶことにしたいと思います。という宣言&ミニ・レビュー論文であった。
今後の課題としては...
- 基盤となる心的メカニズム。現在、「当該行動に対する態度のアクセス容易性が高まる」説と、「社会的規範との認知的不協和が高まる」説が有力である由。両方正しいんじゃないか、とのこと。ほかにGollwitzer & Schall(1998, Personality & Soc. Psych. Rev.)の実行意図説も無視できない。
- 質問形式の影響。
- 行動じゃなくて他の側面への影響。回答間の関係に対する影響とか(Feldman & Lynch, 1988, J. Applied Psych.)、意図と行動の関係への影響とか(Chandon, Morwitz, & Reinartz, 2005, J. Marketing)。
- 持続時間。Dholakia & Morwitz(2002, JCR)は長持ちすると報告している一方、Chandon, Morwitz, & Reinartz (2004, JCR)は短いと報告している由。
- 効果をどうやったら消せるか。Williams, Fitzsimons, & Block (2004)は教示で消せると報告している。
- 質問がマスメディアで流れたときも効果は生じるか。云々。
助かりました。レビューというのは人助けになりますね。
論文:調査方法論 - 読了: Sprott et al. (2006) 集え、「質問-行動効果」の旗の下に