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2014年11月19日 (水)

大津真一, 長沢伸也 (2011) 消費者の行動経験による差異化戦略: 身体性認知(Embodied Cognition)と行動的経験価値. 早稲田国際経営研究, 42, 145-152
 ちょっと用事があって読んだ。第一著者の修論かしらん?

 シュミット「経験価値マーケティング」に出てくる、消費者の経験価値を5つのモジュールに分けて理解するという話があるけど(Sense, Feel, Think, Act, Relate)、そのうちAct、すなわち行動的な経験価値を提供するためにはどうすればいいか。
 シュミットはこれをギブソンに由来する「身体性認知」概念から導いている。そういうわけで、行動的経験価値を「消費活動の中で消費者自身の行動と行動に伴って生じた生理的・心理的活動」と再定義しましょう。
 その構築のためには製品側にアフォーダンスをデザインすることが大事だ。[←真正のギブソニアンが聞いたら怒り出しそうだが... かつてD.ノーマンが考えたようなperceived affordanceのことを仰っているのだろう]
 その方法としては、製品・サービス自体をうまくデザインするやり方と、消費活動の際の状況をうまくデザインするやり方があるだろう。後者はつまり非常識・非日常的な特別な状況をつくるということだ[←そ、そうかなあ... うむむ]。あえてaccessibilityを下げるってのはどうだろうか。云々。

論文:マーケティング - 読了:大津・長沢 (2011) 行動的経験価値をどうやって構築するか

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