2012年6月14日 (木)
Interpreting and Using Regression[a]
Christopher H. Achen / Sage Publications, Inc / 1982-11-24
仕事の都合で、前職で書きかけて途中で放置していた原稿を引っ張り出したら、その準備の際にAchenの本の最終章をめくって感銘を受けたことを思い出した。いまさら82年刊の本を読んでどうするんだという気もするけど、温故知新、これを機にひとつあの本を全部読んでおこう、と思った次第である。
大学図書館などに行くと必ず並んでいる緑色の薄っぺらい本のシリーズ(QASS)の一冊。回帰分析そのものではなく、社会科学において回帰分析を用いることの意義と注意点について述べる本である。著者はUCBの政治学者。決して長い内容ではないんだけど(本文は79頁)、昔風の美文調なので、ちょっとめんどくさい。
社会科学がおおむねその名に値するものであるかどうかと、社会科学の現状が称賛に値するものであるかはどうかは別の話である。あらゆる社会的領域において、多かれ少なかれ、無意味な統計の売り子たちが蔓延している。理論と称する空虚な駄弁の書き手たち。論理的に擁護可能な理論と証拠の誠実な使用を目指す長い行軍などそれ自体不道徳、ないしもともと絶望的だ、などという生気論的な(vitalist)教義を声高に唱える信徒たち。経済学という比較的に狭い領域の外側には、真剣な社会理論はほとんどないし、経済学においてさえ、その正確性は怪しいところだ。しかしこうした現象は、自然科学史をみればありふれたものであり、大事なポイントはいささかも変わらない。社会的思考の主たる目的、それは科学的説明を目指すことなのである。
この主張はしかし、ある責務を伴う。よしんば科学的思考の多くがその精神において科学的であるとしても、実際に科学的であることは決して多くない。社会科学者はアカデミアの良き市民であるという宣言は、もしそのことばが「我々は悔い改めねばなりません」という敬虔な望み以上のものでないならば、限られた価値しか持たない。善行なき信仰は死ぬのだ。
。。。なあんてね。この無闇な格調高さときたら。単語がわからんので大変面倒だが、ちょっと楽しい面もある。
面白かったところをメモ:
- 社会科学において、理論構築はふつう、関数的関係を特定しない(non-functionally-specific)仮説から始まる。たとえば、Eric Veblenという人の投票と新聞記事の関係についての研究では、報道の偏向が投票に影響しているという仮説を、回帰分析で手を代え品を代えて示しているが、それはどこまでいっても統計的記述であって、真の関数的関係を推定しようというつもりはない。(Chap.2) ←なるほど、いわれてみればその通り。これは統計学の教科書にはなかなか出てきにくい話だ。
- 回帰分析について、最小二乗推定量が不偏であるとか、線形不偏推定量のなかで分散最小であるとか、そういう話は社会科学者にとってはどうでもよい。ポイントは、回帰係数が一致推定量である、ということだ。そのために必要な前提は、独立変数間に共線性がないこと、fixed-in-repeated-samples samplingであること、モデルが正しいこと(=誤差項の期待値が0であること)、の3つだけだ。誤差の正規性も、独立変数間の独立性も、誤差の独立性も等質性も、モデルの因果的な正しさも仮定されていないことに注意。(Chap.3)
- いっぽう係数の標準誤差の推定のほうは非現実的な前提を必要とする。だから、「信頼区間や有意性検定といった、回帰の慣用的な計算につきものの、確率分布に基づくあの豪勢な諸手法は、その本質において決定的というより例示的なものだ。それらの基盤にある諸想定は現実のデータにおいては全くあり得ないものである。仮に想定が正しいとしてもそれはたまたまだ」「標準誤差はたいてい間違っている。ふつうそれは狭すぎる」(Chep.4) ... というわけで、話はジャックナイフ推定や検定批判に進んでいく。
- 統計的な変数選択手法への批判。係数が有意でない独立変数をモデルから削除するというような「有意性検定は、関数として正しいモデルを指定するという望みのない探索へとエネルギーを振り向けてしまい、データについての管理可能な記述を定式化し競合する記述を排除するという真の課題から注意をそらしてしまう。仮説の検証と対立仮説の除去というプロセスは、決まりきったやり方に落とし込むことができない微妙なスキルなのだ」(Chap.5)
- 「R二乗は回帰によって『説明された分散の割合』を表す。たいていの社会科学者にとって、この表現の意味するところは疑わしいが、修辞的な価値は高い。この数字が大きかったら、その回帰の適合度は良く、さらに変数をさがす必要はあまりない、などと云われている。また、異なるデータセット間で回帰式を比べ、R二乗が低いときにはその回帰式にはあまり満足がいかない、あまり強力でない、などと云われている。こんな主張は全く支持できない。R二乗はせいぜい、回帰における点の幾何的形状の特徴づけであり、それ以上のものではない。[...] R二乗が低いとき、点が形作る雲は短くて太く、オリバー・ハーディよりもスタン・ローレルに似ている、ということなのだ。(←戦前のコメディアンですね。調べてみると、ハーディがデブでローレルが細いらしいので、逆のような気がするのだが) [...] R二乗は [...]独立変数の恣意的な分散に劇的に影響される。社会科学者が最も頻繁に問うのは、この関係は因果的に強いものだろうか、ということだが、R二乗はその答として信用できない」(Chap.5) ← ああ、そうか、相関係数であれ決定係数であれ、標準化偏回帰係数であれ変数追加時の決定係数の増分であれ、とにかく標準化している指標はダメだと云っているのだ。なるほどー。
- というわけで、モデルの評価のためにはSERやCp統計量を使うように、との仰せである(Cp統計量は予測のMSEの推定量だから)。しかし、もちろん変数選択は機械的であってはならない。「政治的、社会的、伝統上の理由により、その由来があまり立派でないような変数もモデルに含めなければならないことがある。たとえば、ある人の知見がその分野の伝統的知識と対立するような場合、仮に一般に受け入れられている考え方がろくな証拠を持っていないとしても、標準的な反論や他の研究者による知見などなどに対処する必要が生じるだろう。そのせいで、推定された予測誤差を減少させるためのなんらかの変数を含める必要が生じることはよくあることだ」(Chap 5.) ←これもなかなか他では読めない話だ...
この本の白眉はなんといってもChap 6、独立変数の重要性という概念を整理するくだりで、このたった8頁のおかげでどれだけ視野が広がったかわからない。こういうことがあるから、本というのは恐ろしい。内容のメモは省略するが、この恩恵はどうにかして形にしたいと思う。
Chap.7 (結論) における先生の名台詞。「経験のない人は、統計的研究をすべて信じたり、全く信じなかったりしがちである。それよりも賢くなること、それが実証的社会科学者の課題である」「方法論がどれだけ洗練されても問題の本質は変わらない。社会科学は、厳密な理論、経験に基づく判断、そしてひらめきに満ちた推量の、 驚くべき混合物でありつづける。そして結局のところ、それが社会科学の魅力である」ひゃー、かっこいいー。
データ解析 - 読了: Interpreting and Using Regression
Gayo-Avello, D. (2012) "I Wanted to Predict Elections with Twitter and all I got was this Lousy Paper" -- A Balanced Survey on Election Prediction using Twitter Data. arXiv:1204.6441v1
twitterによる選挙結果予測研究のレビュー。4月にarXiv (プレプリントサーバ。もちろん査読なし) に載ったもの。「お好きな方のためにあとで先行研究を挙げるが、ご多忙な読者のために、twitterデータを用いた選挙予測の「現状」に伴う主な諸問題について私が要約しよう」なあんて書いてある。論文というより、カジュアルなメモという感じ。
著者いわく、twitterで選挙結果を予測する先行研究には以下の問題点がある。
- 先行研究はすべてポストホックな分析で、ほんとに予測してる研究は見当たらない。選挙なんて始終やってんだから、実際に当ててみせろよ、とのこと。
- 当否予測のベースラインには、現職有利であることを組み込むべきだ。"Apply that baseline to prior elections; if your method’s performance is not substantially better than the baseline then, sorry, you have a convoluted Rube Goldberg version of the baseline." 調べてみたら、ウォレスとグルミットに出てくるような無駄に複雑なマシーンのことをRube Goldberg machineというのだそうだ。
- twitterにおける「票の数え方」が恣意的。
- 予測結果を現実の選挙のどんな結果と比べるかが恣意的。
- センチメントの分析がブラックボックス。
- すべての呟きを信頼して分析している。スパムやプロパガンダだってあるだろうに。
- ユーザのデモグラフィック特性を無視している。
- 政治的にアクティブな層のみが呟いているだろうに、そのことを無視している。
後半は先行研究17件をコメントつきで列挙。面倒なのでパスしたが、発表媒体は学会のProceedingsがほとんどで、さすが工学系という感じ。International AAAI Conference on Weblogs and Social Media というのが多かった。
なんだかしらんが、頭もよくて威勢もよい若い人たちがガンガンやってる分野なんだろうなあ。くわばらくわばら。
論文:マーケティング - 読了:Gayo-Avello (2012) twitterによる選挙結果予測はくだらない(いまのところ)
2012年6月12日 (火)
Plummer, J. et al. (2007) "Measures of Engagement." Volume II. Advertising Research Fundation.
市場調査会社や広告代理店が提供している、広告・ブランドに対する消費者の関与(engagement) の測定手法についての資料集、64頁。アメリカの広告業界団体ARFの分科会がまとめたホワイトペーパーらしい。この前年に出たVolume I の続編である由。いまみたら、どちらも結構な値段で売られている(なぜ私の手元にあるんだろう...いきさつが思い出せない)。
Chap.1. Engagement Framework: How do we predict attention and Engagement? (Heath, R.)
前文というか、巻頭言みたいな章。著者はIJMRとか J. Advertising Researchなんかに論文があって、どうやら広告の研究者らしいんだけど、むこうの人は研究者と実務家の区別がつきにくくて、どうもよくわからない。Heath, Brandt & Nairn(2006, J. Ad. Res)という研究の紹介から話が始まるのだが、測定手法に"TM"と添え字がついていたりなんかして、もうね、そういうの、やめてほしいなあと...
まあとにかく、ご研究によれば、ブランドへの好意に影響するのは広告の合理的内容ではなく感情的内容だ。ザイアンス先生いわく、感情は前認知的で回避不能で言語不要で測定困難だ。ダマシオ先生もザルトマン先生もそうおっしゃっているぞ。云々。
ソマティック・マーカー仮説でいえば、感情的反応が意思決定のゲートウェイになるはずだが、そういう健常者実験が消費者行動研究にもあって、Shiv&Fedorikhan(1999, JCR)という研究は時間制約下の決定が感情的になるということを示している由(この説明だけでは、精緻化見込みモデルとどう違うのかわかんないけど...)。
まあそんなこんなで、<感情→意識下での思考→潜在的ブランド態度変容→決定>という注意資源を必要としないルートと、<意識下での思考→意識的思考→顕在的態度→潜在的ブランド態度変容>という注意資源が必要なルートがあると考えましょう。で、関与水準を「広告が処理される際の意識下の感情の量」、注意水準を「広告が処理される際の意識的思考の量」と定義しましょう。云々。
後半は、アイカメラを使って新聞広告とTV CMを比較した話とか、感情的内容の広告は必ずしも注意を引かないけど(作業記憶を食わないから)でも好意度は高い、とかなんとか。
この文章の主旨じゃないんだろうけど、いかに実務家向けとはいえ、ある程度は厳密な議論をしてくれないと、はあさようですか、という感想しか持てない...
Chap.2. Engagement measures of brand message.
ここから先は、各社の手法の紹介。各社から集めた原稿をそのまま載せているようで、会社によってはただの宣材という感じだ。
- Ameritest 社(おお、日本法人もあるようだ)の ”Flow of Attention” と "Flow of Emotion"。CFの静止画像をソーティングさせる。感情と注意が両方高いシーンがbranding momentsである由。
- BrainJuicer 社 (いまブイブイいわしている会社ですね) の "FaceTrace"。エクマン流の基本感情説を踏まえ(←そういうの、いろいろご批判もあろうかと思うのだが)、広告を見せた後で7つの表情の写真を呈示し、あなたの気持ちはどれですか、と訊く。その気持ちの強さも、やっぱり写真の選択で聴取する。選択理由も自由回答させる。
- Gallup & Robinson社 の諸手法。いわく、"we conceive of Engagement as having cognitive and emotional dimensions that result from the interaction of a prospect, a brand, a mediaum/marcom channel and a message [...] We believe that Engagement measurement needs to be closely linked to the specific goals [...] Thus, we do not offer a single Engagement measure" というわけで、いろんな手法を紹介。"Impact Copy Testing" (広告内容の直後再生と一日後再生を測定)、"CERA (Continuous emotional response analysis)" (顔面筋の筋電反応を測る)、"Marcom 360 Campaign Tracking"(要するにトラッキングなんだけど、広告を再提示して再認を調べたりするらしい)。歴史の長い会社だからいろいろと過去資産があり、ひとつ挙げろといわれても困る、ということなんだろうけど、でも広告をEngagement指標ひとつで評価できるわけじゃなかろうというご意見は、なるほどごもっともかもしれない。
- Millward Brown社 (WPP傘下)。"ChannelConnect"(メディア消費の定性調査らしい)、"Link"(これがいわゆる広告テスト)、”Dynamic Tracking"と"Cross-Media"(ブランドの強度を記憶指標で測る由)、”D&A"(よくわかんないけど、タッチポイントの分析だろうか)。なんというか、まるきり宣伝資料みたいな文章で、中身はよくわからない。
- NeuroFocus社(Neilsen傘下の神経科学的測定の会社)の"ECS(Effectiveness Coordinate System)"。注意、感情的関与、記憶保持の3つの軸で広告を評価する。脳活動を測るって書いてあるけど、具体的にどうするのかは書いてない。
- Red Ball Tiger 社 (よくわからんが、小さな会社だと思う)。ケーブルテレビのオンデマンド・システムで視聴者の意図を測ります、というような話。すいません、ちゃんと読んでません。
- テレビ録画サービスのTivoってのがあって(日本にはそういうのがないのでピンと来ないが)、そこが広告測定部門を持っていて、Stop||Watchというサービスをやっている由。実際の視聴がわかる。IRIと組んで、スキャナ・パネルの購買データとの突き合せもできる。
Chap.3 Engagement Measures of Context.
- NewMediaMetrix社の"Emotional Attachment" (そんな名前で商標が取れちゃうんだ...)。ブランドなりTV番組なりについて、愛着の強さを11件法で聴取する。発達心理学者のボールビーの名前が挙げられていて、いや母子関係じゃないんだから、とちょっと笑ってしまったが、検索してみると、ブランド研究の文脈ではそんなに無理な連想ではないらしい。ふうん。
- Roy Morgan社(オーストラリア) の"TV Monitor"(シングル・ソース・パネル。番組への関与と好意を聴取)、"Reactor"(フィルムに対する秒ごとの好意度とか関心とか関与とかを測定。スライダーバーを使う由)、"Natural Exposure"(広告視聴前後の態度変容を測定)、などなど。パス。
- Scarborough Research (アメリカの調査会社。ニールセンの資本が入っているらしい)。手法紹介というより、メディア消費調査データの分析事例紹介だったので、パス。
Chap 4. Engagement Measures of Brand Idea.
- Cymfony社。Kantar傘下だったのが、今年になってVisibleという会社に買われたらしい(どっちみちWPPだ)。ソーシャルメディアによるブランド測定。
- Neilsen BuzzMetrics. 同上。良し悪しはわかんないけど、このアウトプットイメージはちょっとかっこいいなあ。さすがは業界最大手だ。
- ご存じ、SatmetrixのNet Promoter. 悔しいけど、やっぱり、圧倒的にわかりやすい...
- Synovate (現Ipsos). 名前は書いてないけど、当時この会社におられたJan Hofmeyr さんによるブランド価値測定の議論である。私は何度も読んだ話なので頭に入るが、初めて読んだ人がどう思うかはちょっとわからない。
- Taylor Nelson Sofres (こちらもWPP傘下)。"Brand Performance Optimization"(この会社はNeedScopeというモチベーション・リサーチの手法を持っているが、それをベースにしている由)。ついでに、Integrationからライセンス供給されている "Market Contact Audit"の紹介。
論文:マーケティング - 読了:Plummer, et al. (2007) 広告・ブランド関与の測定手法集
Curran, P.J., Bauer, D.J. (2007) Building path diagrams for multilevel models. Psychological Methods, 12(3), 283-297.
ここんとこちょっとバタバタしていたもので,気分転換に,積んである資料の山のなかからなるべくどうでもよさそうな奴を選んで手に取った。
マルチレベル・モデル(multilevel model)をパス図で描く方法を提案する論文。いったいどうやって描けばいいんだろうかと,前から気になっていたのである。Muthenさんたちは,ランダム係数をパスの上の黒丸で描いたり,階層ごとにパス図を書いて点線で区切ったりしているけど,ああいうの,他の人が描いているのをみたことがないような気がする。
このような,いっちゃなんだがどうでもいいような話についても,さすがに著者らはちゃあんとレビューしていて,
- Bauer(2003), Curran(2003), Mehta&Neale(2005): ふつうSEMの描き方で無理矢理描いている。でも直観的にわかりにくい。たとえば,ランダム効果は因子負荷が『定義』変数と呼ばれる観察変数によって定義されているような潜在変数としてあらわされている。他の観察変数は箱であらわされてるし,他の潜在変数はランダム効果でない。(←おまえはいったい何をいっているんだ、と思ったが、Mehta&Neale(2005)の図を見たら著者の言っている意味がわかった。図を言葉で言い表すのはムズカシイ...)
- McArdle&Hamagami(1996): 多群SEMの描き方で描いている。ファントム潜在変数を使わないといけないので,やっぱりわかりにくい。
- McDonalds(1994), Muthen&Muthen(2003), Muthen&Satorra(1989), Skrondal&Rabe-Hesketh(2005): 独自システムを提案。しかし,一番典型的なマルチレベルモデル(ランダム係数で潜在変数がない)を描くのにあまり使われていない。そういうモデルのためには大げさだし,方程式をそのまま図に翻訳していないからであろう。
というわけで、著者の提案は以下の通り。基本的にSEMのパス図の描き方と同じなのだが、次の点が違う:
- 円は潜在変数じゃなくてランダム係数をあらわす。円は必ず片矢印の上に重ねて描く。
- 三角形の内側に 1 と書いて切片をあらわす。この1に添え字がついていたらレベルをあらわす。たとえば,1に添え字2がついていたらレベル2の切片。
- 箱の内側の変数名が,ふつうのフォントだったら中心化なし,太字だったら群平均中心化,イタリックだったら全平均中心化。
図の例をみてみると、円が潜在変数ではないというのは意外に違和感がないが(円は必ず線に重なっているので、見まちがえる心配はない)、結局レベルを添え字で表しているところがわかりにくい...方程式との整合性を重んじると、こうなるのは仕方ないんだろうけど。
事例がいくつか紹介されていたんだけど、睡眠不足のせいもあり、数行ごとに意識が遠のくような感じで、結局全部流し読み。まあ、しょうがないや。次に行こう。
論文:データ解析(-2014) - 読了:Curran&Bauer(2007) マルチレベル・モデルをパス図で描く方法
シェイクスピア全集 (〔5〕) (白水Uブックス (5))
[a]
ウィリアム・シェイクスピア / 白水社 / 1983-01
シェイクスピア先生,必殺の爆笑ドタバタ喜劇。双子の取り違えコメディなら誰でも思いつくが,それが二組同時に進むんだから,もう,大変な騒ぎである。。。 時間ができたら,もう一度読み直したいものだ。
アルジェリア戦争 ─ フランスの植民地支配と民族の解放 (文庫クセジュ966)
[a]
ギー ペルヴィエ / 白水社 / 2012-02-16
アルジェリア戦争(50~60年代のアルジェリア独立戦争)についての解説書。全然知らなかったんだけど,アルジェリアとフランスの対立というだけではなく,アルジェリアのフランス人とフランスのフランス人の対立という軸もあって,大変こみいった問題なのであった。
ノンフィクション(2011-) - 読了:「アルジェリア戦争」
ぼおるぺん古事記 (一)天の巻
[a]
こうの 史代 / 平凡社 / 2012-05-27
こうの史代さんが平凡社のwebマガジンで連載していた,古事記の書き下し文をボールペンでマンガ化する,という大変な作品。一コマ一コマが惚れ惚れするくらい魅力的だ。
大気都比売神(おおげつひめのかみ)は須佐之男命を歓待するつもりで,鼻から口から尻から食べ物を出して撲殺されてしまうのだが,その死体から穀物が溢れる場面,感動的であった。
夏雪ランデブー 1 (Feelコミックス)
[a]
河内 遙 / 祥伝社 / 2010-02-20
夏雪ランデブー 2 (Feelコミックス)
[a]
河内 遙 / 祥伝社 / 2010-09-08
夏雪ランデブー(3) (フィールコミックス) (Feelコミックス)
[a]
河内 遙 / 祥伝社 / 2011-08-08
表紙の男の子が妙になよなよと色っぽいので読まず嫌いだったのだが,勧められて読んでみたら,なるほど,これは確かに切ない話だ。。。
きみの家族 (芳文社コミックス)
[a]
サメマチオ / 芳文社 / 2012-04-16
アイアムアヒーロー 9 (ビッグコミックス)
[a]
花沢 健吾 / 小学館 / 2012-05-30
めしばな刑事タチバナ 4 [アイス捜査網] (トクマコミックス)
[a]
坂戸 佐兵衛 / 徳間書店 / 2012-02-09
めしばな刑事タチバナ 5 [ほか弁ウォーズ] (トクマコミックス)
[a]
坂戸 佐兵衛 / 徳間書店 / 2012-04-04
百鬼夜行抄 21 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)
[a]
今 市子 / 朝日新聞出版 / 2012-06-07
KAPPEI 2 (ジェッツコミックス)
[a]
若杉 公徳 / 白泉社 / 2012-05-29
あさひなぐ 5 (ビッグ コミックス)
[a]
こざき 亜衣 / 小学館 / 2012-05-30
僕と日本が震えた日 (リュウコミックス)
[a]
鈴木 みそ / 徳間書店 / 2012-03-02
コミックス(2011-) - 読了:「ぼおるぺん古事記」「きみの家族」「夏雪ランデブー」「アイアムアヒーロー」「めしばな刑事タチバナ」「百鬼夜行抄」「KAPPEI」「あさひなぐ」「僕と日本が震えた日」
2012年6月 1日 (金)
日本哲学小史 - 近代100年の20篇 (中公新書)
[a]
熊野 純彦 編 / 中央公論新社 / 2009-12-18
前半は題名通り,明治期から廣松渉・坂部恵に至る日本哲学の駆け足の歴史。なにしろポストが少なく,きわめて狭い世界なので,人事や人間関係がドロドロしてそうで,哲学者もいろいろ大変そうだなあ,と思った。
後半は重要論文20篇の紹介。パラパラ読み飛ばしてしまったが,田中美知太郎という人の本は読んでみたいなあと思った。この人,保守派の評論家かなんかかと思ったら,立派な学者だったんですね。すいませんでした。
増補 求道と悦楽――中国の禅と詩 (岩波現代文庫)
[a]
入矢 義高 / 岩波書店 / 2012-01-18
禅の研究者による論文・エッセイ集。難しい話はよくわかんないんだけど,董蘿石(とう・らせき)という明代のマイナーな詩人についての文章が心に残った。
『臨済録』―禅の語録のことばと思想 (書物誕生―あたらしい古典入門)
[a]
小川 隆 / 岩波書店 / 2008-11-18
上の本が面白かったんで,勢い余って読んだ本。「臨済録」の難解な語録について(あれですよね,坊さんが問答の最中にいきなり相手を殴ったりする奴ですよね),その意外な意味を実証的に説き明かす。
実は「求道と悦楽」という本は禅についての必読本で,入矢さんという人は禅研究に一時代を画した偉大な碩学だったんだそうだ。へー。
哲学・思想(2011-) - 読了:「求道と悦楽」「書物誕生:臨済録」「日本哲学小史」
現代の貧困――リベラリズムの日本社会論 (岩波現代文庫)
[a]
井上 達夫 / 岩波書店 / 2011-03-17
貧困問題の本ではなくて,リベラリズムの法哲学者による日本社会批判。前半の天皇制についての議論が面白かった。しかし後半になってくると,なんだかよくわかんなくなってきてしまい... 小選挙区制が良いっていわれてもなあ,と。うーん。
漫画貧乏
[a]
佐藤 秀峰 / PHP研究所 / 2012-04-17
ノンフィクション(2011-) - 読了:「現代の貧困」「漫画貧乏」
KAPPEI 1 (ジェッツコミックス)
[a]
若杉 公徳 / 白泉社 / 2012-04-27
山奥で「北斗の拳」なみの修行を積んだ正義の男が,平凡な生活やら慣れない恋やらに右往左往するというギャグマンガ。師匠の老人が妙に世情に通じているところが可笑しい。
まんが親 1―実録!漫画家夫婦の子育て愉快絵図 (ビッグコミックススペシャル)
[a]
吉田 戦車 / 小学館 / 2011-11-30
面白いんだけど,考えてみたら,私はこの子の子育てマンガを二冊読んでいるのだ。父によるこのマンガと,母・伊藤理佐さんによるマンガと。なにやってんだか。
ZUCCA×ZUCA(3) (KCデラックス モーニング)
[a]
はるな 檸檬 / 講談社 / 2012-05-23
忘れられない (マーガレットコミックス)
[a]
谷川 史子 / 集英社 / 2012-05-25
私が愛してやまない職人的マンガ家の新作。この流れるような画面構成といったら。。。実にすばらしい。ありがたや,ありがたや。
インド夫婦茶碗 (17) (ぶんか社コミックス)
[a]
流水 りんこ / ぶんか社 / 2012-05-07
きのう何食べた?(6) (モーニング KC)
[a]
よしなが ふみ / 講談社 / 2012-05-23
コミックス(2011-) - 読了:「忘れられない」「きのう何食べた?」「KAPPEI」「まんが親」「ZUCCAxZUCA」「インド夫婦茶碗」