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2005年9月26日 (月)

Bookcover 千利休 [a]
清原 なつの / 本の雑誌社 / 2004-12

Bookcover 烈願記 (平田弘史傑作選 (昭和43年)) [a]
平田 弘史 / 青林工芸舎 / 2005-09
平田弘史の昭和四十年代作品集,第三巻。売れ行きが良いようで,さらに続刊を出す由。

コミックス(-2010) - 読了:09/26まで (C)

Bookcover 噂の女 [a]
神林 広恵 / 幻冬舎 / 2005-09
「噂の真相」誌デスクの回想記。良いタイトルだ。
Bookcover はい、泳げません [a]
高橋 秀実 / 新潮社 / 2005-06-23
これは良い本であった。「中年男が水泳を習いに行く」というだけのエピソードが,なぜかとても面白いノンフィクションになっている。こういうユーモラスだけど抑制の利いた文章は,どうやったら書けるようになるのだろうか。

ノンフィクション(-2010) - 読了:09/26まで (NF)

Bookcover ブルー・ベル (ハヤカワ文庫―ハヤカワ・ミステリ文庫) [a]
アンドリュー ヴァクス / 早川書房 / 1995-04
探偵バークとヒロインとの会話場面があまりに長いので,ああ可哀想にこのヒロインは本作だけでお亡くなりになってしまうのね,と思いながら流し読み。悪くはないんだけど,どうもこのシリーズは肌にあわないみたいだ。

フィクション - 読了:09/26まで (F)

そんな分析では独立変数が他の変数とごっちゃになってしまっているですよ,ということの説明に小一時間をかけ,しかもまだ完全な理解を得ていない。話が通じない相手ではないのに,なぜだろうか。
(理由1) データの分析に際して問題意識を強く持っているから。それ自体はもちろん良いことなんだけど,往々にして自分の分析手法の欠陥が見えにくくなってしまうことが多いように思う。
(理由2) 学生ならば適当なところで納得してくれるが,オトナはそうではない。俺の説明能力は,俺が思っていたよりもはるかに低いのかもしれない。

話は違うが,屁が臭すぎて頭が痛い。自分の屁だから逃れようもない。どうすればよいのか。甘栗を食うのを止めれば済む問題なのか。

雑記:データ解析 - 交絡と屁

2005年9月20日 (火)

Bookcover 虐待―沈黙を破った母親たち (岩波現代文庫) [a]
保坂 渉 / 岩波書店 / 2005-05-17
学会のあった日,時間つぶしに駅の本屋で買って,コーヒーショップで一気読み。著者は共同通信の人で,「かげろうの家」の著者であった。我が子を虐待する母親は,実は幼少期にこんな経験をしていて。。。説明,説明,説明。プラクティカルな観点からは,原因などどうでもよいと思うのだが。人は過去を説明しないと同情して貰えないものなんだろうか。

心理・教育 - 読了:09/20まで (P)

Bookcover 半落ち (講談社文庫) [a]
横山 秀夫 / 講談社 / 2005-09-15
数年前のベストセラー。さすがに読ませる。この本から学ぶところは多かった。(1)出てくる人出てくる人,みんなしがらみと思い入れと諸事情に包囲され,実に大変そうだ。世の中の大半の人は俺と同じく,実にどうでも良いだらだらとした日常を送っているはずだと思っていたのだが,ほんとにそうなのだろうか,もしや俺以外の人はみんな「半落ち」や「プロジェクトX」のような忍耐と苦汁と決断の日々を送ってるのではないか,と不安になった。(2)日本のベストセラーたるもの,落ちは小さめの心温まる人情話でなければならないということを痛感した。満員電車のつり革にしがみついて本を読むようになって改めて得心したのだが,わざわざ後味の悪い小説を読もうというのは,よほど奇特な人なのだ。
Bookcover 赤毛のストレーガ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 189-2)) [a]
アンドリュー・ヴァクス / 早川書房 / 1995-01
暗黒街に潜むアウトロー探偵バークは実に用心深い。アパートの鍵は一回逆向きに回してから開けないと爆発するし,飼い犬への合図は暗号化されている。暴力担当の相棒マックス(「パトリック&アンジー」シリーズにおけるブッパの役回りですね)はモンゴル人の聾唖者で,一瞬で音もなく人を殺す。こういうのをリアリティと呼ぶのはどうだろうか。一種の冗談として受け取るべきではないかという気がして仕方がない。
Bookcover 東京奇譚集 [a]
村上 春樹 / 新潮社 / 2005-09-15
短編集。本屋に並んだ日,会社の帰りに買って,電車で読み終えた。「品川猿」が群を抜いて良いと思った。

フィクション - 読了:09/20まで (F)

Bookcover 赤い文化住宅の初子 (F×COMICS) [a]
松田 洋子 / 太田出版 / 2003-06
モーニングに「薫の秘話」を連載していた人。その後,こんなアーティスティックな漫画を描いていたとは。

コミックス(-2010) - 読了:09/20まで (C)

先日の土日,慶応三田で学会があったので行ってきた。昨年までお世話になった方に夕飯を誘われたのがきっかけだが,もう辞めたというのに妙な話で,久しぶりに会う知人にも「あなた一体なにしにきたの」という表情をする人が少なくなかった。研究はおろか,きれいに消えることさえ満足にできなかったわけだ。まあ,そうした人間関係のあれこれも,正真正銘どうでもよいことになってしまったが。
会場で周囲を見回していて,ああ俺はいま本当に見当違いな場所にいると痛感したが,それでは真面目に会社に通っていれば気が落ち着くのかというと,そっちはそっちでかなり見当違いな状況なのである。この年にして進路変更するというのは,要するにそういうことなのだろう。

雑記 - やれやれ

英語の論文は今も机の横に山積みになっているのだが,いまさら論文を読むのも馬鹿馬鹿しいような気がして(いや,実際に馬鹿馬鹿しいのだ),かわりに英字紙の面白そうな記事を毎日プリントアウトしては読み漁っている。
ところが,Webニュースメディアは最近また有料化の方向にあって,このたびNY Timesでも有料サービスがはじまってしまった。人気のop-edは当然有料である。いまさら努力してももう語学力は上がらないんだよこの年寄りジャップめ,とヤンキーに笑われているような気がする。ああ毛唐の嘲笑が聞こえる。畜生畜生。

雑記 - 皆が俺を馬鹿にする

2005年9月 4日 (日)

Bookcover よつばと! (4) (電撃コミックス (C102-4)) [a]
あずま きよひこ / メディアワークス / 2005-08-27

Bookcover 鳴呼!栄冠は君には輝かない (双葉文庫―ひさいち文庫) [a]
いしい ひさいち / 双葉社 / 2005-08

Bookcover サイバラ茸 [a]
西原 理恵子 / 講談社 / 2002-06-26
これは買うことなかった。失敗。
Bookcover ヤング田中K一 (ニチブンコミックス) [a]
田中 圭一 / 日本文芸社 / 2005-07-22
自伝的エッセイマンガ。いっちゃなんだけど,これまでに読んだ田中圭一の本のなかで一番面白かった。
Bookcover オールナイトライブ (5) (Beam comix) [a]
鈴木 みそ / エンターブレイン / 2001-05

Bookcover おとなのしくみ (3) (Beam comix) [a]
鈴木 みそ / エンターブレイン / 2000-11
間違えて買った本。やれやれ。
Bookcover コミック 銭 1巻 (Beam comix) [a]
鈴木 みそ / エンターブレイン / 2003-09-26
情報マンガ。つまんない...
Bookcover マリアナ伝説 (3) (ドラゴンコミックス) [a]
田丸 浩史,ゆうき まさみ / 角川書店 / 2005-08-01

Bookcover 魁!!クロマティ高校(14) (講談社コミックス) [a]
野中 英次 / 講談社 / 2005-08-17

Bookcover 愛がなくても喰ってゆけます。 [a]
よしなが ふみ / 太田出版 / 2005-04-16
グルメマンガだが,紹介される店のほとんどが阿佐ヶ谷近辺の飲み屋なのが泣かせる。俺は三食コーンフレークで済ませてしまうような実につまらない男なので,あれが美味いとかこれがどうだとか聞かされてもあまり関心が持てない。うーん。

それから,これは俺の本じゃないけど,さきほど「NANA」13巻を読了。この人たちはもう少しセックスの回数を減らした方がよいのではなかろうか。

コミックス(-2010) - 読了:09/04まで (C)

Bookcover 戦後責任論 (講談社学術文庫) [a]
高橋 哲哉 / 講談社 / 2005-04-09
内容の大半は加藤典洋「敗戦後論」への批判。論理的には説得されちゃうんだけど,「敗戦後論」から受けたまさに「腑に落ちる」ような感覚はいまだに強く残っていて,なんだか引き裂かれるような気分である。
Bookcover 靖国問題 (ちくま新書) [a]
高橋 哲哉 / 筑摩書房 / 2005-04
この本,売れているらしい。世の中捨てたものじゃないですね。
Bookcover 恨ミシュラン (上) (朝日文庫) [a]
西原 理恵子,神足 裕司 / 朝日新聞社 / 1997-10
Bookcover 恨ミシュラン (下) (朝日文庫) [a]
西原 理恵子,神足 裕司 / 朝日新聞社 / 1997-10
別に2005年になって読むほどの本じゃあないなあ。
Bookcover 鳥頭対談―何を言っても三歩で忘れる (朝日文庫) [a]
群 ようこ,西原 理恵子 / 朝日新聞社 / 2001-10

Bookcover 誤読日記 [a]
斎藤 美奈子 / 朝日新聞社 / 2005-07-15

Bookcover 響きと怒り―事件の風景・事故の死角 [a]
佐野 眞一 / 日本放送出版協会 / 2005-08

Bookcover 物情騒然。―人生は五十一から〈4〉 (文春文庫) [a]
小林 信彦 / 文藝春秋 / 2005-04

Bookcover 自民党を壊した男小泉政権1500日の真実 [a]
読売新聞政治部 / 新潮社 / 2005-06-16
新聞の政治欄を延々と読むようなもので,少し辟易した。

ノンフィクション(-2010) - 読了:09/04まで (NF)

Bookcover 日本軍閥暗闘史 (中公文庫 R 17) [a]
田中 隆吉 / 中央公論新社 / 2005-07
東京裁判で検察側証人になった軍人が書いた手記。ふーん。
Bookcover 私の戦後六〇年 日本共産党議長の証言 [a]
不破 哲三 / 新潮社 / 2005-08-20
意外な版元なので期待してしまったのだが,別に新日本出版社から出ていてもおかしくない内容だった。ほんとは六全協までの話を期待してたんだけど,それは無理にしても,もうちょっと突っ込んだ打ち明け話があってもよさそうなものだ。残念。

日本近現代史 - 読了:09/04まで (CH)

Bookcover ポルノ惑星のサルモネラ人間―自選グロテスク傑作集 (新潮文庫) [a]
筒井 康隆 / 新潮社 / 2005-07-28

Bookcover くうねるところすむところ [a]
平 安寿子 / 文藝春秋 / 2005-05-25
悪くはないけど,なんだかNHKのドラマのような内容。
Bookcover 快盗ルビィ・マーチンスン (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハヤカワ名作コレクション) [a]
ヘンリイ・スレッサー / 早川書房 / 2005-07-21
これはここんところの大当たりであった。これを読んでなかったとは不覚である。とても気が利いていて,洒落ていて,一種のファンタジーと化している。この自称大泥棒が現実に目覚めたら,いったいどうなっちゃうんだろう,などと思うとなんだかしみじみしてくるぞ。

#amazonのデータでは「怪盗」となっているが,ほんとは「快盗」。bk1のデータは正しい。amazonも書誌データはTRCから(つまりはbk1の親会社から)買っているのだとどこかで読んだ覚えがあるが,最近はちがうのだろうか。

フィクション - 読了:09/04まで (F)

夏も終わってしまったが,
- 今春に大学を引き払った際には,これが俺の人生の底に違いないと思ったのだが,それどころではないことがよくわかった。いったんしくじると,なにもかも止め処もなくうまく行かなくなるものらしい。いったいなぜだろう?
- 会社の行き帰りに本を読むのだけが救いだったのだが,こうなってくると,少しこみ入った内容の本にはもうなかなか手が出なくなってくる。悪循環だ。
- 8月は1週間会社を休んで集中講義をやったのだが,その後会社に戻って再び適応するまでが大変だった。やはり静かに会社に通っているほうがよいのだろうか? どのみち展望がないことには変わりがない。
- どうにもなんだかひどい,実にひどい話だ。もしある日誰かが,自分が俺の立場にあることを発見したら,きっとたちまちうんざりして,どこかから飛び降りてしまうにちがいない。

雑記 - 近況

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