松本雄大(2019) ベイズ統計モデリングによるAge-Period-Cohort分析: ランダム効果モデル, リッジ回帰モデル, ランダムウォーク. 理論と方法, 34(1), 99-112
仕事の都合で読んだ。掲載誌は数理社会学会の発行。いわゆるコウホート分析の推定手法について解説し、簡単なシミュレーションで特徴を示す、という内容。
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松本雄大(2019) ベイズ統計モデリングによるAge-Period-Cohort分析: ランダム効果モデル, リッジ回帰モデル, ランダムウォーク. 理論と方法, 34(1), 99-112
仕事の都合で読んだ。掲載誌は数理社会学会の発行。いわゆるコウホート分析の推定手法について解説し、簡単なシミュレーションで特徴を示す、という内容。
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仕事でたまーにARIMAモデルを推定することがあるんだけど、そのたびに「いま推定してるモデルって、どんな定数項が入っているんだろう…」とちょっと混乱してしまう。じっくり考えればわかるんだけど、あいにく単変量のARIMAモデルというのは、(自分の仕事のなかでは) 深く考えずにちゃちゃっと推定する場面が多く、考えている時間がないことが多い。時計を睨みながらキーボード叩いているようなときに、いちいちマニュアルなど調べたくないじゃないですか。
というわけで、このたびイライラが募り、メモを取った。
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[2021/12/04追記: この記事の内容は、「amazonで配信されている中国語映画」に統合しました]
仕事の話なので抽象化して書くけれど、被験者内1要因の実験計画、被験者x要因内でさらに反復測定(反復回数は一様でない)、目的変数は二値。検定したいんだけどやり方がよくわからん、どうすればいい? …という主旨のお問い合わせを、先日受けた。うーん、それは確かに、ちょっと困るかも。少なくとも市場調査のルーチンワークからは外れている。
それはもうGLMMなんじゃないっすかね、と説明しかけて、いや待てよ、こういうときにはGEEってのもあるよな、というのが頭をよぎり、どんよりした気分になった。GEE(一般化推定方程式)、それは過去なんどか勉強しようとしては挫折した、私にとっての鬼門のひとつなのである。
Hubbard, A.E., et al. (2010) To GEE or Not to GEE: Comparing Population Avarage and Mixed Models for Estimating the Associations Between Neighborhood Risk Factors and Health. Epidemiology, 21(4), 467-474.
というわけで、易しそうな文献で再チャレンジ。
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カテゴリカル変数について因子分析をしたとき、その因子得点ってどうやって求めるの? いや、ベイズ推定のときにシミュレーションで求めるのは知っているけど(plausible valuesっていうんでしたっけ)、そうじゃなくて頻度主義的に求めたときには…
仕事の都合で上記の疑問を抱き、構造方程式モデリングのソフトウェア Mplus の技術文書を読んでみたんだけど、途中でさらに別の文書に遡る羽目になり、ずいぶん時間がかかってしまった。
以下は Mplus Technical Appendix 11. Estimation of Factor Scoresのメモである。Mplus ver.3の頃の古い文書であり、パラメータのベイズ推定量の話は出てこない。
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構造方程式モデリングのソフトウェア Mplus を使っていて、よくわからないことが起きて解説を辿っていくと、最終的にすごく基礎的な説明までさかのぼることになり、難しすぎて断念することがある。今回も仕事の都合で、ちょっとそういうことが起きかけて、大変イライラしたので仕事を放りだし、初期の技術文書をメモを取りながら読んだ。
以下は Mplus Technical Appendix 2. The general modeling framework からのメモである。Mplus ver.3の頃の古い文書なので(Mplusの最新版は8.5)、当然ながらベイジアンな話は出てこない。
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Barnett, W. (1988) Four steps to forecast total market demand. Harvard Business Review. Jul. 1, 1988.
仕事の足しになるかと思って読んだ奴。HBRの記事で、別にメモを取りながら読まなきゃいけないような内容ではないんだけど、なんでも記録しておくに越したことはないと思って。
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O’Gorman, T.W, Woolson, R.F., Jones, M.P. (1994) A Comparison of Two Methods of Estimating a Common Risk Difference in a Stratified Analysis of a Multicenter Clinical Trial. Controlled Clinical Trials, 15, 135-153.
仕事の都合で読んだ。層別された2×2クロス表について層を潰したリスク差を求めるとき、マンテル・ヘンツェルのアプローチだとどうなるか、という話。
MHオッズ比についての解説はその辺の教科書に載っているけど、リスク差についての解説は少ないので、仕方なくめくった。勤務先の本棚にあるAgrestiの厚い本に書いてあったような気がするけど、いま自宅に閉じこもっているもので…
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Lu, Z.H., Chow, S.M., Loken, E. (2016) Bayesian Factor Analysis as a Variable-Selection Problem: Alternative Priors and Consequences. Multivariate Behavioral Research, 51(4), 519–539.
仕事の都合で因子分析モデルをベイズ推定するとき、いつも悩むのは因子負荷の事前分布の設定である。導師Muthenが提案するベイジアンSEMは確かにすごく有用な手法だと思うし、日本語での紹介が少ないことに義憤を感じて書籍で紹介させて頂いたりもしたんだけど(嗚呼、自己満足)、個別具体的な事例においては、どうしても困っちゃうわけです。いったい負荷の事前分布とはなんなのか… 我々はデータについて何を知っているのか… この世界のなりたちとは… 人生の意味とは… 眠い… 今日は寝よう… っていう風になります。
というわけで、たまたまみつけた論文を読んでみた(目先の仕事からの現実逃避であるともいえる)。ベイジアン因子分析において、因子負荷にspike-and-slab事前分布を与えるのがよろしいのではないでしょうか、という論文。
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