昨年8月以降に読んだ本の記録。まずはコミックスから。
はじめてのひと 6 (マーガレットコミックス)
谷川 史子続きを読む
Smith, T.R., Wakefield, J. (2016) A Review and Comparison of Age-Period-Cohort Models for Cancer Incidence. Statistical Science, 31(4), 591-610.
いわゆるコウホート分析についてのレビュー。どうやら私の能力と根性を超える論文だが、都合により無理やり読んだ。主旨は以前に読んだ松本(2019)と似ている。
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Schmid, V.J., Held, J. (2007) Bayesian Age-Period-Cohort Modeling and Prediction – BAMP. Journal of Statistical Software, 21(8).
ベイジアン・コウホート分析のソフトウェアBAMPの解説書。この段階ではスタンドアローンのソフトだが、その後Rパッケージに移植されている。仕事の都合で、実戦投入前の儀式として読んだ。
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Asparouhov, T., Muthen, B. (2021) Residual Structural Equation Models. Mplus.
泣く子も黙る構造方程式モデリング用ソフトウェアMplusは、バージョンアップのたびになんらかの先進的すぎる謎機能を搭載してくることで有名である(私のなかで)。
今月リリースされたVersion 8.7では、えーと、従来は残差動的構造方程式モデルのベイズ推定のみが可能であったラグ変数残差間回帰が単一レベルモデルの最尤推定・重みつき最小二乗推定・ベイズ推定へと拡張され、パネルデータのランダム切片クロスラグモデルならびにランダム切片自己回帰移動平均モデルの推定が可能となった、のだそうだ。
はあ、そうですか、と虚ろな目でディスプレイに相槌を打つ私である。わからない。もうなにもわからない。
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Jackson, C. (2019) Multi-state modelling with R: the msm pachage. Version 1.6.8.
パネルデータに多状態マルコフモデルをあてはめるRパッケージ msm の解説。実戦投入のための儀式として読んだ。もとはJ. Statistical Software の2011年の論文だそうだ。
おっと、いまみたら今年9月に1.6.9が出ている… なんてこった…
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Farris, P.W., Hanssens, D.M., Lenskold, J.D., Reibstein, D.J. (2005) Marketing Return on Investment: Seeking Clarity for Concept and Measurement. Applied Marketing Analytics. 1(3), 267-282.
題名通り、マーケティングMROIの測定についての実務家向け解説。どういう掲載誌なのか知らんが、PDFがそのへんに転がっている。著者にMMMの権威Hanssensさんが入っているし、まあ、変な内容ではないだろう。
仕事の都合で作った膨大な「この資料読まなきゃ」リストを眺めてげんなりしていたのだが、いつまでも溜息をついていられないので、とりあえず先頭の奴に目を通した次第である(重要性の順じゃなくて、誌名の英字順に並んでいる)。リストを開いたとき、目立つところに「読みました」マークがついていることはすごく大事である。精神的に。
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Borkovsky, R.N., Goldfarb, A., Haviv, A.M., Moorthy, S. (2017) Measuring and Understanding Brand Value in a Dynamic Model of Brand Management. Marketing Science. 36(4), 471-499.
仕事の都合で目を通す羽目になったんだけど、同僚にお願いして読んでもらった論文。タイトルと誌名からなんだか面倒くさそうな匂いがしたのである。お願いしたあとになってキーワードに”empirical IO methods”と書いてあるのに気づき、自らの厄介ごと回避力と酷薄さに気づいたのであった… ごめんなさい、ちょっとこれ読んどいて頂戴だなんて、パワハラと云われても仕方ないよね…
結局、同僚たちとの間では「これ難しくてわかんないですね…」「うんそうだね…」「どうしましょうか…」「いい天気だね…」ということになったわけだが、非道な振る舞いを反省いたしまして、休日に自分でもめくってみることにした次第。なあに、たったの30pで人は死なないさ。さあ深呼吸!でもすぐに逃げ出す気満々!
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Chou, C., Derdenger, T., Kumar, V. (2019) Linear Estimation of Aggregate Dynamic Discrete Demand for Durable Goods: Overcoming the Curse of Dimesionality. Marketing Science, 38(5), 888-909.
仕事の都合で読んだ奴。ブランドシェアと製品特性・価格の市場レベル時系列について、個人選択モデルに基づくモデルを組んで、もし製品特性・価格がこうだったら需要はこうだったはずという推論をしますという話。えーと、構造推定っていうんでしょうか??? とにかく非常にいかついモデルである。
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Dekimpe, M.G., Hanssens, D.M. (2010) Time-Series Models in Marketing: Some Recent Developments. Marketing ZFP – Journal of Research and Management. 32(1), 24-29.
MMMの近年の動向についての解説。
最近この著者の先生たちの書いたのばっかし読んでるので少々疲れてきた。えーと、Dekimpeさんはオランダ・ティルブルフ大、HanssensさんはUCLAの先生だそうです。
掲載誌はよくわかんないがドイツの雑誌だと思う。
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Pandey, S., Gupta, S., Chhajed, S. (2021) Marketing Mix Modeling (MMM) – Concepts and Model Interpretation. International J. Engineering Research & Technology. 10(6).
マーケティング・ミックス・モデリングについての解説。著者らはWavemakerという会社(WPP傘下らしい)の方々。掲載誌はどういうものだかよくわからないがとにかくオープン誌。
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Pauwels, K.H. (2017) Modern (Multiple) Time Series Models: The Dynamic System. Leeflang et al.(eds) “Advanced Methods for Modeling Markets“, Chapter 4. Springer.
仕事の都合で共和分システムについて勉強する必要が生じ、積んでおいてあった本の該当章を読んでみた。高い本だったので元を取らねばならん。
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Cain, P.M. (2010) Marketing Mix Modelling and Return on Investment. Kitchen, P.J. (ed.) “Integrated Brand Marketing and Measuring Returns“, Chap.2. Palgrave Macmillan.
仕事の都合で読んだ。MMMでマーケティング活動の長期・短期ROIを測定するという解説。
疲れた… 著者の先生と出版社のみなさまには、数式の誤植は潰して下さいとお願いしたい。初学者には大変なハードルとなります。
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Esteban-Bravo, M., Vidal-Sanz, J.M., Yildirim, G. (2017) Can Retail Sales Volatility be Curbed Through Marketing Actions? Marketing Science, 36(2), 161-323.
仕事の都合で読んだ。
一種の市場反応モデル(いわゆるマーケティング・ミックス・モデル)なんだけど、通常の動的回帰モデルではなくベクトル自己回帰モデル(VARモデル)を使い、期待値だけでなくボラティリティ(変動性)もモデル化するという話。
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Horvath, C., Fok, D. (2013) Moderating Factors of Immediate, Gross, and Net Cross-Brand Effects of Price Promotions. Marketing Science, 32(1), 127-152.
仕事の都合で読んだ。あるブランドの価格プロモーションが別のブランドの売上に与える効果とそのメカニズムを調べますという論文。
著者らはオランダのマーケティングの先生。第一著者を検索したら今年のFrontiers in Psychologyに論文があった。向こうにはこういう人がいるんだよな。
最近どうも体力と根気が無くて、こういう「おまえら肉喰ってんな」系の論文はちょっと久しぶりであった。いや-、疲れた…
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いやもう、ほんとにどうでもいい話なのですが…
小人閑居して不善を為すとはよくいったもので、わたしゃろくに仕事もせずにネトフリばかり眺めているのですが、Netflixの言語設定にはよく分からない点がある。
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Chan, D., Perry, M. (2017) Challenge and opportunities in media mix modeling. Google Inc.
仕事の都合で読んだ。情報資本主義の覇者Google様におかれましては、我々哀れな労働者にマーケティング・ミックス・モデル(MMM)についての一連のテクニカル・ペーパーを下賜あそばされているのだが、これもそのひとつ。MMMをめぐる概説である。
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Fan, S., Lau, R., Zhao, J.L. (2015) Demystifying Big Data Analytics for Business Intelligence Through the Lens of Marketing Mix. Big Data Research, 2(1), 26-32.
仕事の途中で見つけて、整理の都合上とりあえず目を通しておくか、とざっとめくった奴。google様的には引用件数321なので、あまり馬鹿にしてはいけません。
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Freimer, M., Horsky, D. (2012) Periodic Advertising Pulsing in a Competitive Market. Marketing Science. 31(4), 637-648.
仕事の都合でめくった。えーと、ナショナル・ブランドは広告出稿の際に、ある月にどさっと出稿してしばらく減らす、というサイクルを繰り返すことがあるけれど、それがゲーム理論の観点から見て合理的だということを示します、という論文であった。
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久保田荘(2021) 新型コロナウィルス危機のマクロ経済分析. 医療経済研究, 33(1), 1-18.
当面の仕事とはあんまり関係ないんだけど、面白そうなので「いつか読む」箱に放り込んであった論文。「いつか」じゃあきっと読まずに終わっちゃうだろうなと思い、仕事の気分転換に目を通した。
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