投稿者「elsur」のアーカイブ

読了: Romaniuk, Wight, Falkner (2017) 対決! ブランドtop-of-mind vs. 非助成想起 vs. 助成認知

Romaniuk, J., Wight, S., Faulkner, M. (2017) Brand awareness: revisiting an old metric for a new world.  
Journal of Product & Brand Management, 26(5), 469-476

 仕事の都合で読んだ奴。
 著者らはオーストラリアの人で、第一著者と第三著者の所属はEhrenberg-Bass Institute.
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読了: Schmidt & Eisend (2015) 広告反復効果のメタ分析

Schmidt, S., Eisend, M. (2015) Advertising Repetition: A meta-analysis on effective frequency in advertising. Journal of Advertising, 44(4), 415-428.

 仕事の都合で読んだ奴。広告反復の効果についてのメタ分析。正直、こういうのはきっとビデオリサーチの方とかが真剣に研究しておられると思うし、あんまり関心持てないんすけど…
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読了:Srinivasan, Vanhuele, Pauwels (2010) マーケティング・ミクス・モデルに消費者態度指標を入れることのご利益について

Srinivasan, S., Venhuele, M., Pauwels, K. (2010) Mind-set metrics in market response models: An integrative approach. Journal of Marketing Research, 47(4), 672-684.

仕事の都合でしばらく前に読んだ奴。実は何年も前に一度目を通していた気もするんだけど、記録がない。
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読了: Aravindakshan & Naik (2011) ブランド広告出稿をやめても消費者は広告を記憶しているから売上はすぐには下がらない、という広告-売上モデルをつくったよ

Aravindakshan, A., Naik, P.A. (2011) How does awareness evolve when advertising stops? The role of memory. Marketing Letters, 22, 315-326.
 先日仕事の都合で読んだ奴。内容をかなり忘れちゃったんだけど、整理の都合上メモを記録しておく。
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読了: Quoquab & Mohammad (2020) サステナブル消費研究レビュー

Quoquab, F., Mohammad, J. (2020) A Review of Sustainable Consumption (2000 to 2020): What We Know and What We Need to Know. Journal of Global Marketing.

 サステナブル消費(SC)研究レビュー。仕事の都合で大急ぎで読んだ。
 google様的には被引用回数36件というさみしさだが、なんであれ、レビューというのはありがたいものである。
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読了: Jacomy, et al. (2014) 俺たちが開発したForceAtlas2はネットワーク・グラフをどのように視覚化しているか

Jacomy, M., Venturini, T., Heymann, S., Bastian, M. (2014) ForceAtlas2, a Continuous Graph Layout Algorithm for Handy Network Visualization Designed for the Gephi Software. PLoS One, 9(6), e98679.

 たまに仕事の都合でネットワーク・グラフを描くことがあるんだけど、あれはホントに怖い。ノードの位置やエッジの太さ・色などの非本質的な視覚的要素によって、ユーザが図から受ける印象ががらっと変わってしまう。正直、データの視覚化手法としては危険すぎると思うこともある。
 ノードの位置を決めるアルゴリズムもいろいろあって困ってしまう。適切なアルゴリズムを選ぶのはなかなか難しいし、個々のアルゴリズムについて理解する時間も体力もないけれど、せめてよく使う奴については、中でなにをやっているのかを知っておきたいものだ。
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読了: Huang, Leng, Liang (2012) 動的広告モデル・レビュー

Huang, J., Leng, M., Liang, L. (2012) Recent Developments in Dynamic Advertising Research. European Journal of Operational Research. 220, 591-609.

 先日、仕事の都合で読んだ奴。読んだというよりめくったという表現が近いな。「1995年以降の動的広告モデル」というテーマの長大なレビューである。著者は中国と香港の大学の先生。
 引用文献は134本、さらに膨大なappendixがついている。ひええええ。
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読了: Engel & Szech (2020) 人はささやかなエシカル消費を言い訳にして他の面ではエシカルに行動しない

Engel, J., Szech, N. (2020) A little good is good enough: Ethical consumption, cheap excuses, and moral self-licensing. PLoS ONE 15(1): e0227036.

 エシカル消費についての経済実験。ちょっと都合で調べものをしていて、あまり期待せずにぼけーっと眺めてたんだけど(PLOS ONEだしね)、途中で、あ、これ他者予測の話じゃん!と気づき、急に面白くなってきてメモをとった。
 土地勘が全くないもので、著者らについても全然知らんのだけど、ドイツの研究者である。
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読了:北條・岡田 (2018) アンカリング・ビネットを使って反応スタイルを分類する

北條大樹、岡田謙介(2018) 係留ビネット法による反応スタイルの分類:ヨーロッパの大規模健康調査を例に. 行動計量学, 45(1), 13-25.
 
 anchoring vignetteについての論文。以前ざっと目を通したんだけど、今回仕事の都合で再読。
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読了:西野(2012) メカニズムデザインからみたサービス

西野成昭 (2021) サービスモデリングの方法論 -メカニズムデザイン理論からのアプローチ-. 感性工学, 19(2), 47-54.
仕事の都合で調べ物をしていてみつけた。実は以前に拝読していたのだが、そのときから私の関心も変わっているので、改めてメモを取りながら読み直した。
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読了: Tsai & Bockenholt (2002) 2レベル線形一対比較モデルの推定と識別性

Tsai, R.C, Bockenholt, U. (2002) Two-level linear paired comparison models: estimation and identifiability issues. Mathematical Social Sciences. 43, 429-449.

 もういいかげんうんざりしているのだけれど、ひきつづき一対比較の論文である。
 Thurstonian一対比較モデルの識別性について論じている Tsai(2003) で、ペア特有誤差の分散が一定なときの識別条件についてこの論文がreferされていたので、読んでみた。なお、Tsai(2003)ではペア特有誤差の分散を制約しない識別条件がこの論文に頼らずに示されているし、ペア特有誤差がないときの識別条件ならTsai(2000) にわかりやすい導出があるので、べつにこれを読む必要はないんだけど、毒も喰らわば皿まで、ということで…
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読了: Tsai (2000) 順位付けデータに選好の個人差があるThurstonianモデルを当てはめるときの識別性について

Tsai, R.C. (2000) Remarks on the Identifiability of Thurstonian Ranking Models: Case V, Case III, or Neither? Psychometrika, 65(2), 233-240.

 サーストンの一対比較モデルを複数の回答者に拡張したときのモデルの識別条件について調べていたんだけど、そのものずばりであるTsai(2003)がなかなか難しく、著者の前の論文に遡って読んでみた。ここでは完全順位付け課題について考えており、選択誤差を考えないので話がよりシンプルである。
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覚え書き: 離散選択モデルの識別性 (Train, 2009)

 2022年の秋から冬にかけて、仕事の都合で延々と一対比較課題の分析のことを考えていたのだけれど(官能評価みたいな伝統的モデルじゃなくて、個人レベル効用を推定したい場合の話)、とにかくややこしいのは識別性の話である。何本か論文を読んだり、あれこれ考えたりはしたんだけれど、どうも俺は選択モデルの基礎がわかってないな… という後ろめたさがある。
 毎度の疑問ですが、こういうのって皆さんどこで習ってんですかね、いったい。巷のデータサイエンティスト養成コースとかで教えてくれるんでしょうか。そんならぜひ習いたい。実践演習とかいいからさ、基礎を教えてくださいよ、基礎を。
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ものすごくどうでもいい覚え書き: RStudioのエディタ・テーマ総ざらえ

 日がな一日パソコンの画面に向かっておりますが、仕事のなかでもっともよく使うソフトは、ブラウザ、excel, powerpoint, RStudio, といったところである。
 IDEというものはたいていそうだろうけど、RStudioも画面の配色やらなにやらを好みに応じて変えることができる。Editor themeという機能を使うとエディタの文字色や背景色が変えられる。
 ときどき気分転換のためにEditor themeを変えることがあるんだけど、選択肢がいっぱいありすぎて困ってしまう。現在、実に34個ものテーマが用意されているのだ。さらに自分で好きなテーマを作って登録することもできるらしいんだけど、さすがにそこまでのやる気はわかない。
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覚え書き:逆ウィシャート事前分布のパラメータの決め方

 仕事の都合で、分散共分散行列に情報的な逆ウィシャート事前分布を与えるとき、そのパラメータをどう解釈したらいいのかがわからずに困っていた。いろいろ探した結果、なんと灯台もと暗し、Muthen一家の若頭Asparouhovさんが、哀れなMplusユーザ向けに親切な解説を書いてくれていた。
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読了: Asparouhov & Muthen (2010) Mplusにおけるベイズ推定の内部事情

Asparouhov, T., Muthen, B. (2010) Bayesian Analysis Using Mplus: Technical Implementation. Mplus Technical Appendices.

 Mplusのベイズ推定についての技術資料。共分散行列の事前分布を指定する方法について考えていたらわけがわからなくなり、遡って読んでみた。いささか古いテクニカル・ペーパーなのでこれまで無視していたんだけど…
 膨大な内容のうちいま必要な部分に目を通しただけなので、実のところ読了とは言いがたいが、たぶん死ぬまで読み終えることはないだろうから、心の整理の都合上、読了ということにしておく。読了とはかくも柔軟な概念なのだ。
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覚え書き:一対比較法関係の論文メモ

 今年の夏ごろだったか、仕事の都合で、調査における一対比較法について考えていた時期があった。で、このたび都合で再び一対比較法のことを考える羽目になったが、このブログを見返すと、あれ、こんな論文読んでたっけ? と思うものが多い。三歩歩くとすべてを忘れてしまうのだ。
 というわけで、このブログに記録したメモに限定し、一対比較法関連の論文メモをリストアップしておく。 
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覚え書き:私が考えた最強のRパッケージ作成方法 (2022年12月版)

 仕事の都合でRパッケージを作ることがあるんだけど、そのたびに作り方を忘れていることに気づき右往左往する羽目になる。自分のための覚え書きとして、Rパッケージをつくるための手順をメモしておく。
 あくまでの私のためのメモなので、レベルの低さに驚愕したとしても、内緒にしておいてください。
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