読了:「機械・猫町・東京だより」「ひらやすみ」「バーナード嬢曰く。」「鬱ごはん」「ブランクスペース」

昨年8月以降に読んだコミックス、その2。

近代日本の短編小説と、山川直人さんによるそのマンガ化を併載するという面白い本。横光利一「機械」、萩原朔太郎「猫町」、太宰治「東京だより」を収録。




連載開始当初は、鬱々と暗いようにみえてそこはかとないユーモアを湛えたマンガだと思っていたのだけれど、主人公がコロナ禍下のギグワーカーとなる本巻に至っては本当に暗鬱な物語となっている。著者の意識が一種の世情記録マンガへと変わっているのではないかと思う。