読了: 柳本(1995) 推定方程式に基づく推定

 読んだものはなんでも記録しておこう、ということで…

柳本武美(1995) 推定方程式に基づく推定: 最尤法とモーメント法から. 応用統計学, 24(1), 1-12.

 別の論文に挑戦しようとして(メモしておくとGodambe & Thompson(1986)、有限母集団特性のモデルベース推定の話)、到底歯が立たず、せめてもの手がかりにならないかと思ってめくった。
 正直、これも難しくてよくわからんかった… 悲しい…

 推定方程式アプローチには、推定関数への制約の掛け方として、(1)GLMにおける擬似尤度スコア推定方程式、(2)GEE, (3)推定方程式の感受性基準、の3つがあるんだそうだ。はあ? 3つ目のやつってなんなの? と思ったら、標本\(\mathbf{x}\)とパラメータ\(\theta\)の推定関数\( g(\mathbf{x}; \theta) \)の感受性としてある量を考えて(推定量の漸近分散みたいなやつ)、それを小さくするような推定関数をよしとするのだそうである。知らんけど。

 素人なりに面白かったところ。

こうした環境の変化[近年のデータ収集・処理環境の変化]は複雑な統計モデルを用いたデータ解析を要請する。複雑な統計モデルでは結局母数\(\theta\)の次元\(p\)が大きくなる。従来の理論統計学では簡単なモデルが良いとされて、研究者は標本サイズ\(n\)が大きくなった時に関心が集中していた。研究結果の実用上の価値から考えると重要でないといわざるを得ない。

ひいい。年末年始で簡単な推定量の漸近挙動分析についての入門書を読もうと思ってたのに…