読了: Tran & Paparoidamis (2019) self-accontabilityが高いと倫理的製品への選好が高まるというPeloza et al.(2013)の実験は再現できるか

Tran, T.T.H., Paparoidamis, N.G. (2019) Taking a closer look: Reasserting the role of self-accountability in ethical consumption. Journal of Business Research, 126, 542-555.

 Peloza, White, & Shang (2013 J. Mktg.)という、消費者のself-accountabilityを高めると倫理的な製品への選好が高まる (つまり、「自分の行動を自分に説明できるようにしなきゃ」と感じると環境にやさしい製品とかを買いやすくなる)という実験研究論文があって、その再現・拡張をやった研究。
 著者らは元論文をPeloza, White, & Jingzhiって呼んでるんだけど、JigzhiってShanさんのファーストネームじゃないかなあ? 「田中・鈴木・花子(2013)によれば」みたいな感じになってない?

 内容のメモは別のところでとったので省略。安心してください!再現できますよ! (なんとかさんというコメディアンの口調で)
 実験室実験を4つ、フィールド実験をひとつやっていて、いろんな細かい要因を追加している。最後は元論文とこの論文のすべての実験を並べ、効果量の一覧表を作ったりしている。説明が長いので疲れてしまい、実験の後半はパスしてしまった。一流誌に再現研究を載せようとするとここまでやらなきゃだめなのか… と溜息が出た。研究者の方々も大変だ。こうしてみると、どんな研究分野にも、細かいところはいい加減だけど勢いだけで前に進める楽しい時代と、いろいろ積み重なっちゃって辛い時代があるのかもしれないなあ、などと思った。