Kuschning, N., Vashold, L. (2021) BVAR: Bayesian Vector Autoregressions with Hierarchical Prior Selection in R. Journal of Statistical Software, 100(14).
RパッケージBVARの解説。これ、いまやりたいこととはちょっと違うんだろうなとうすうす感じてはいたのだが、どんな話か気になって。
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Kuschning, N., Vashold, L. (2021) BVAR: Bayesian Vector Autoregressions with Hierarchical Prior Selection in R. Journal of Statistical Software, 100(14).
RパッケージBVARの解説。これ、いまやりたいこととはちょっと違うんだろうなとうすうす感じてはいたのだが、どんな話か気になって。
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Osmundsen, K.K., Kleppe, T.S., Ogland A. (2019) MCMC for Markov-switching models—Gibbs sampling vs. marginalized likelihood. Communications in Statistics – Simulation and Computation.
仕事の都合で、マルコフ・スイッチングVARモデルについてあれこれ考えているのだけれど、組みたいモデルを推定できるソフトがなかなか見当たらない。RではかつてMSBVARというパッケージがあったのだけれど、開発が止まったようで、CRANからもremoveされている。
これは自力で書けっていうこと? 到底そんな学力はない。Stanでどうにかする? でも離散潜在変数ってめっちゃ難しいんじゃなかったっけ… と思い悩みながらwebの海をさまよっていたら、Stanでの実装を示している人がいた。いわく、詳細はこの論文を読め。はい、読みます。
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Bucci, A., Palomba, G., Rossi, E. (2022) starvars: An R Package for Analysing Nonlinearities in Multivariate Time Series. R Journal, 14, 208-226.
仕事の都合でマルコフ・スイッチング・モデルについて調べていて、試しに読んでみたやつ。Rのstarvarsパッケージのvignetteにあたるもので、R Journalの記事である。
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King, A.A., Ngyen, D., Ionides, E.L. (2016) Statistical Inference for Partially Observed Markov Processes via the R Package pomp. Journal of Statistical Software, 69(12), 1–43.
仕事の都合でマルコフ・スイッチング・モデルについて調べているんだけど、CRAN Task ViewsのTime Seriesで挙げられているマルコフ・スイッチング・モデルに関係しそうな雰囲気のパッケージとしてNTS, MSwM, depmixS4, pompがある。このうちpompってやつが一体なにやってんのか全然わかんなかったので、試しにvignetteをめくってみた。おそらく同内容の論文がJ. Statistical Softwareに載っている(上記)。
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沖本竜義(2014) マルコフスイッチングモデルのマクロ経済・ファイナンスへの応用. 日本統計学会誌, 44(1), 137-157.
仕事の都合で読んだ。マルコフスイッチングモデルについての啓蒙論文。
著者はあの「経済・ファイナンスデータの計量時系列分析」を書いた先生。難しい話を丁寧に説明することにかけて、私のなかで絶対的な信頼を誇る先生である。こういう素晴らしい研究者の方が、貧困をなくす研究とか戦争を止める研究とかではなく、ファイナンスなどという金持ちの手先のようなご研究をなさっているのは、人類にとっていかがなものなのか。(すいません冗談です)
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Evangelidis, I. (2024) Shrinkflation Aversion: When and Why Product Size Decreases are Seen as More Unfair Than Equivalent Price Increases. Marketing Science, 43(2), 280-288.
昨年のMarketing Scienceに載った論文。面白そうだし、ちょっと都合もあったので読んでみた次第。PDFが手に入らず、仕方なく著者が公開しているdraftで読んだ。
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Park, D., Gelman, A., Gafumi, J. (2004) Bayesian Multilevel Estimation with Poststrafication: State-Level Estimates from National Polls. Political Analysis, 12, 375-385.
みんな大好きミスターPことMRP (マルチレベル回帰・層別)の初期論文。googles様的には被引用回数589件。なお、一般にMr.Pの提案論文と称されているGelman & Little (1997)は411件である。
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Morris, M., Wheeler-Martin, K., Simpson, D., Mooney, S.J., Gelman, A., DiMaggil, C. (2019) Bayesian hierarchical spatial models: Implementing the Besag York Mollié model in stan. Spatial and Spati-temporal Epidemiology. 31.
最近の調査データ分析でよく使われるみんな大好きミスターPことMRPについて調べていると、空間構造を入れるという話があって、そりゃまああるだろうとは思うのだが、そこに出てくるBYM2モデルというのになじみがなくて面食らった。調べてみたら、Gelmanさんたちが「StanでBYM2モデルをどう書くか」というチュートリアル論文を出しておられたので、パラパラめくってみた。
本題は3節のStanコードの紹介なのだが、単にBYM2モデルってどんなんなのかを知りたいだけないので、申し訳ないけど3節以降はパス。
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Sutton, A., Almquist, Z., Wakefield, J. (2025) Evaluating Multilevel Regression and Poststratification with Spatial Priors with a Big Data Behavioural Survey. arXiv:2503.05915.
先月arXivにあがったプレプリント。普通のMRPと空間MRPを実データで比べるという、関心にジャストフィットな話だったので、試しに読んでみた。JRSS Series Aに投稿中だと書いてあるが、ほんとだろうか。単にlatexのテンプレートがそうなっているだけなのかも。
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Gelman, A., Little, T.C. (1997) Poststratification Into Many Categories Using Hierarchical Logistic Regression, Survey Methodology, 23(2), 127-135.
00年代の選挙予測でブイブイいわせ、いまでは調査データ分析の標準的ツールにまで成り上がってしまった、ご存じミスターP(MRP, マルチレベル回帰・層化)の元論文としてよく引用されるもの。掲載誌はカナダ統計局の地味ーな雑誌である。
MRPの解説はいまや巷に溢れているから、別にいまこれを読むことはないんだろうけど、調べ物のついでに読んだ次第である。温故知新!
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Little, R.J.A. (1993) Post-Stratification: A Modeler’s Perspective. Journal of the American Statistical Association, 88(423), 1001-1012.
統計学者Little先生による、調査における事後層別(post-stratification)についての解説。伝統的なデザイン・ベースの説明ではなく、モデル・ベースの観点から説明するというのがミソである。
良く引用される論文で、前から気になっていたのだがずるずると後回しになっていた。このたびちょっと調べ物をしていて、その流れで思い出し、試しに読んでみた。別にいま読まなくてもいいっちゃいいんだけど、この一週間体調を崩して寝込んでいたので、そのリハビリを兼ねている。
途中で気が付いたけど、これ、招待講演を元にした論文なんですね。講義を思わせるちょっとカジュアルな書きぶりである。
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Gao, Y., Kennedy, L., Simpson, D., Gelman, A. (2021) Improving multilevel regression and poststratification with structured priors. Bayesian Analysis, 16(3), 719-744.
2020年にプレプリントを読んでメモをとっていた奴。このたび事情により公刊版を読み直したので記録しておく。
なお、ついでにメモも取りなおした。自分の古いブログ記事を修正するのって、なんだか妙なものだ。物好きにもほどがあるという気がする。
Basu, R., Kumar, A., Kumar, S. (2023) Twenty-five years of consumer vulnerability research: Critical insights and future direction. The Journal of Consumer Affairs. 57, 673-695.
調べ物のついでにパラパラめくったやつ。消費者脆弱性の文献の定量分析である。
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Hill, R.P. & Sharma, E. (2020) Consumer Vulnerability. Journal of Consumer Psychology, 30(3), 551-570.
先日、仕事の都合でメモを取りながら読んだ奴。
消費者行動論研究の文脈での消費者脆弱性についてのレビュー。「消費者脆弱性」で検索すると消費者保護の法整備の話ばかりヒットするので、こういうレビューは助かる。
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Broniecki, P., Leemann, L., & Wuest, R. (2022) Improved Multilevel Regression with Post-Stratication Through Machine Learning (autoMrP). The Journal of Politics, 84(1), 597–601.
先日仕事の都合で読んだ奴。みんな大好きMr.Pことマルチレベル回帰・事後層別を機械学習で改善しますという話。RパッケージautoMrPの元論文である。
これ、以前から読もうと思っていたのだけど、勤務先の同僚が読んでくれていたので放置していたのである。トシを取ると多様な言い訳を思いつくようになることがわかる。
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Mollick, J. A., & Kober, H. (2020). Computational models of drug use and addiction: A review. Journal of Abnormal Psychology, 129(6), 544–555.
都合によりしばらく前に目を通したやつ。薬物依存の計算モデルのレビューである。
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仕事とはぜんっぜん関係ないけど、読んだものはなんでもメモしておこう、というわけで…
youtubeなどをぼんやり眺めていて(現実逃避)、昔のカンフー映画「拜錯師父叩錯頭」(“Eagle’s Killer”, 1979)の製作会社が「新華影業公司」となっていることに気づき、へーそんな会社があったのか、だれが経営したんだろうか、とふと気になった(現実逃避)。
HKMDB(有志による香港映画データベース)をみると、「新華影業公司」として1934年から1975年まで出品作があり、1957年に「香港新華影業公司」に改名との注記があり、「香港新華影業公司」としては1952年から1983年まで出品作がある。えええ? 香港で戦前から戦後まで継続した会社だったの? そんな映画会社がありえたの? とさらに気になった(現実逃避)。
矢野目直子 (1997) 日中戦争下の上海に生きた映画人-張善琨 (上). 中国研究月報, 589, 1-9.
矢野目直子 (1997) 日中戦争下の上海に生きた映画人-張善琨 (下). 中国研究月報, 591, 14-32.
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武富有香・須田永遠 (2024) 物語の読解技術とその応用 -文学研究におけるナラティブ-. 人工知能, 39(5), 588-594.
土井智暉・谷中瞳 (2024) 自然言語処理を用いたナラティブ分析の可能性. 人工知能, 39(5), 608-614.
坂地泰紀・塩野剛志・金田規靖・新谷元嗣 (2024) 経済におけるナラティブ. 人工知能, 39(5), 651-657.
昨年9月の人工知能学会誌「ナラティブと人工知能」特集号より。仕事の都合で読んだ。ほんとは所載の13本を全部読んだんだけど、全部書くのは手間なので、特に面白かった3本をメモしておく。
Escalas, J.E. (2007) Self-referencing and persuasion: Narrative tranportation versus analytical elaboration. Journal of Consumer Research, 33(4), 421-429.
ちょっと経緯があってざっと目を通したやつ。著者のEscalasさんは新製品のメンタル・シミュレーションについて調べていた時になんどか見かけた名前である。
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加藤郁佳, 下村寛治, 森田賢治(2022) 強化学習を用いた依存症の計算論的精神医学研究. 日本神経回路学会誌. 29(2), 52-64.
仕事の都合で取り急ぎ読んだもの。我ながら不思議な人生だ。
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