Sigmund, M., & Ferstl, R. (2019) Panel vector autoregression in R with the package panelvar. The Quarterly Review of Economic and Finance.
パネルVAR(ベクトル自己回帰)モデルのためのRパッケージpanelvarの解説。先日、仕事で使おうかなと思う用事があったので、試しにめくった次第。もちろん細かいところは全然理解できていない。
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Sigmund, M., & Ferstl, R. (2019) Panel vector autoregression in R with the package panelvar. The Quarterly Review of Economic and Finance.
パネルVAR(ベクトル自己回帰)モデルのためのRパッケージpanelvarの解説。先日、仕事で使おうかなと思う用事があったので、試しにめくった次第。もちろん細かいところは全然理解できていない。
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このたび仕事で時系列のレジーム・スイッチング・モデルの話に取り組んでいたんだけど、困ったのが、ある時系列についてわざわざレジーム・スイッチを考える必要があるのかないのか、どうやって判断すんの? という問題であった。(あまりに初歩的な疑問で、なんだか恥をさらしているような気がする…)
きっとなにかしら検定のような方法があるはずだ。でも、直観的には、単にレジーム数1のモデルと2のモデルのあいだで尤度比検定してはいけないような気がする。しかし、なぜそう思うのか自分でもうまく説明できない。
RにはMSTestというパッケージがあって、レジーム数についての検定をご提供します、って書いてある。お、これじゃん。ところが、出力の見方がさっぱりわからない。思い余ってChatGPTくんに尋ねてみると、いいえ、RのMSTestパッケージとはマルチ・ステージ検定のパッケージです、マルコフ・スイッチング・モデルのレジーム数については、2つのモデルの間での尤度比検定が可能ですと断言し、Rのコードと出力例を示してくる。しかし、どうみてもシンプル過ぎるコードと雑な出力で、疲れている私の目から見ても疑わしい。ひとこと「ほんとですか?」と問い返すと、しばらく考えたのちに「申し訳ありません、検定はMSTestパッケージによって可能です」と反省のそぶりを見せるが、今度はありもしない関数の使い方を説明してくる。
キレるよ? 夜中にブチギレちゃうよ???
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Visser, I., & Speekenbrink, M. (2010). depmixS4: An R Package for Hidden Markov Models. Journal of Statistical Software, 36(7), 1–21.
RパッケージdepmixS4のvignette。上記はJSSの論文だが、実際にはパッケージ添付のvignetteを読んだ。
実戦投入検討前のセレモニーとして大急ぎでめくった奴なので、ほとんどの部分をちゃんと読んでいない。
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Torkamani, S., & Lohweg, V. (2017) Survey on time series motif discovery. WIRES Data Mining and Knowledge Discovery, 7(2).
仕事の都合で読んだ奴。時系列モチーフ発見についての短い解説。この分野について全然知らんので、まずは易しそうなやつから目を通した。でも、数式が全く出てこないというのも、それはそれで怖いなあ…
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Schwarzkopf, S. (2016). In Search of the Consumer: The History of Market Research from 1890 to 1960. In B. Jones, & M. Tadajewski (Eds.), “The Routledge Companion to Marketing History“.
仕事の都合で読んだ奴。
市場調査の歴史についての解説。入手方法を模索していたのだが、google booksでたまたま全部読めることに気が付いた。
いま調べていることと関係があるのでありがたいし、それを離れても面白いっちゃ面白い。しかし、途中で(俺はいったいなにを読んでいるんだ…)という気もしてきた。気持ちが萎えそうになったので、メモが少々細かめになっています。
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Muthen, B., Asparouhov, T. (2020) Latent Transition Analysis with Random Intercepts (RI-LTA). Psychological Methods, 27(1), 1-16.
仕事の都合で手に取った。Mplusの開発元であるMuthenチームが提案しているランダム切片潜在遷移分析(RI-LTA)の論文。
説明が丁寧でとても読みやすいし、内容も面白いのだが、ちょっといま時間がないもので、おおまかな主旨がわかったところで中断した。記録の都合で読了にしておくけれど、いつか必要になったら読み直そう、ということで…
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Kuschning, N., Vashold, L. (2021) BVAR: Bayesian Vector Autoregressions with Hierarchical Prior Selection in R. Journal of Statistical Software, 100(14).
RパッケージBVARの解説。これ、いまやりたいこととはちょっと違うんだろうなとうすうす感じてはいたのだが、どんな話か気になって。
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Osmundsen, K.K., Kleppe, T.S., Ogland A. (2019) MCMC for Markov-switching models—Gibbs sampling vs. marginalized likelihood. Communications in Statistics – Simulation and Computation.
仕事の都合で、マルコフ・スイッチングVARモデルについてあれこれ考えているのだけれど、組みたいモデルを推定できるソフトがなかなか見当たらない。RではかつてMSBVARというパッケージがあったのだけれど、開発が止まったようで、CRANからもremoveされている。
これは自力で書けっていうこと? 到底そんな学力はない。Stanでどうにかする? でも離散潜在変数ってめっちゃ難しいんじゃなかったっけ… と思い悩みながらwebの海をさまよっていたら、Stanでの実装を示している人がいた。いわく、詳細はこの論文を読め。はい、読みます。
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Bucci, A., Palomba, G., Rossi, E. (2022) starvars: An R Package for Analysing Nonlinearities in Multivariate Time Series. R Journal, 14, 208-226.
仕事の都合でマルコフ・スイッチング・モデルについて調べていて、試しに読んでみたやつ。Rのstarvarsパッケージのvignetteにあたるもので、R Journalの記事である。
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King, A.A., Ngyen, D., Ionides, E.L. (2016) Statistical Inference for Partially Observed Markov Processes via the R Package pomp. Journal of Statistical Software, 69(12), 1–43.
仕事の都合でマルコフ・スイッチング・モデルについて調べているんだけど、CRAN Task ViewsのTime Seriesで挙げられているマルコフ・スイッチング・モデルに関係しそうな雰囲気のパッケージとしてNTS, MSwM, depmixS4, pompがある。このうちpompってやつが一体なにやってんのか全然わかんなかったので、試しにvignetteをめくってみた。おそらく同内容の論文がJ. Statistical Softwareに載っている(上記)。
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沖本竜義(2014) マルコフスイッチングモデルのマクロ経済・ファイナンスへの応用. 日本統計学会誌, 44(1), 137-157.
仕事の都合で読んだ。マルコフスイッチングモデルについての啓蒙論文。
著者はあの「経済・ファイナンスデータの計量時系列分析」を書いた先生。難しい話を丁寧に説明することにかけて、私のなかで絶対的な信頼を誇る先生である。こういう素晴らしい研究者の方が、貧困をなくす研究とか戦争を止める研究とかではなく、ファイナンスなどという金持ちの手先のようなご研究をなさっているのは、人類にとっていかがなものなのか。(すいません冗談です)
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Evangelidis, I. (2024) Shrinkflation Aversion: When and Why Product Size Decreases are Seen as More Unfair Than Equivalent Price Increases. Marketing Science, 43(2), 280-288.
昨年のMarketing Scienceに載った論文。面白そうだし、ちょっと都合もあったので読んでみた次第。PDFが手に入らず、仕方なく著者が公開しているdraftで読んだ。
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Park, D., Gelman, A., Gafumi, J. (2004) Bayesian Multilevel Estimation with Poststrafication: State-Level Estimates from National Polls. Political Analysis, 12, 375-385.
みんな大好きミスターPことMRP (マルチレベル回帰・層別)の初期論文。googles様的には被引用回数589件。なお、一般にMr.Pの提案論文と称されているGelman & Little (1997)は411件である。
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Morris, M., Wheeler-Martin, K., Simpson, D., Mooney, S.J., Gelman, A., DiMaggil, C. (2019) Bayesian hierarchical spatial models: Implementing the Besag York Mollié model in stan. Spatial and Spati-temporal Epidemiology. 31.
最近の調査データ分析でよく使われるみんな大好きミスターPことMRPについて調べていると、空間構造を入れるという話があって、そりゃまああるだろうとは思うのだが、そこに出てくるBYM2モデルというのになじみがなくて面食らった。調べてみたら、Gelmanさんたちが「StanでBYM2モデルをどう書くか」というチュートリアル論文を出しておられたので、パラパラめくってみた。
本題は3節のStanコードの紹介なのだが、単にBYM2モデルってどんなんなのかを知りたいだけないので、申し訳ないけど3節以降はパス。
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Sutton, A., Almquist, Z., Wakefield, J. (2025) Evaluating Multilevel Regression and Poststratification with Spatial Priors with a Big Data Behavioural Survey. arXiv:2503.05915.
先月arXivにあがったプレプリント。普通のMRPと空間MRPを実データで比べるという、関心にジャストフィットな話だったので、試しに読んでみた。JRSS Series Aに投稿中だと書いてあるが、ほんとだろうか。単にlatexのテンプレートがそうなっているだけなのかも。
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Gelman, A., Little, T.C. (1997) Poststratification Into Many Categories Using Hierarchical Logistic Regression, Survey Methodology, 23(2), 127-135.
00年代の選挙予測でブイブイいわせ、いまでは調査データ分析の標準的ツールにまで成り上がってしまった、ご存じミスターP(MRP, マルチレベル回帰・層化)の元論文としてよく引用されるもの。掲載誌はカナダ統計局の地味ーな雑誌である。
MRPの解説はいまや巷に溢れているから、別にいまこれを読むことはないんだろうけど、調べ物のついでに読んだ次第である。温故知新!
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Little, R.J.A. (1993) Post-Stratification: A Modeler’s Perspective. Journal of the American Statistical Association, 88(423), 1001-1012.
統計学者Little先生による、調査における事後層別(post-stratification)についての解説。伝統的なデザイン・ベースの説明ではなく、モデル・ベースの観点から説明するというのがミソである。
良く引用される論文で、前から気になっていたのだがずるずると後回しになっていた。このたびちょっと調べ物をしていて、その流れで思い出し、試しに読んでみた。別にいま読まなくてもいいっちゃいいんだけど、この一週間体調を崩して寝込んでいたので、そのリハビリを兼ねている。
途中で気が付いたけど、これ、招待講演を元にした論文なんですね。講義を思わせるちょっとカジュアルな書きぶりである。
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Gao, Y., Kennedy, L., Simpson, D., Gelman, A. (2021) Improving multilevel regression and poststratification with structured priors. Bayesian Analysis, 16(3), 719-744.
2020年にプレプリントを読んでメモをとっていた奴。このたび事情により公刊版を読み直したので記録しておく。
なお、ついでにメモも取りなおした。自分の古いブログ記事を修正するのって、なんだか妙なものだ。物好きにもほどがあるという気がする。
Basu, R., Kumar, A., Kumar, S. (2023) Twenty-five years of consumer vulnerability research: Critical insights and future direction. The Journal of Consumer Affairs. 57, 673-695.
調べ物のついでにパラパラめくったやつ。消費者脆弱性の文献の定量分析である。
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Hill, R.P. & Sharma, E. (2020) Consumer Vulnerability. Journal of Consumer Psychology, 30(3), 551-570.
先日、仕事の都合でメモを取りながら読んだ奴。
消費者行動論研究の文脈での消費者脆弱性についてのレビュー。「消費者脆弱性」で検索すると消費者保護の法整備の話ばかりヒットするので、こういうレビューは助かる。
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