論文:調査方法論」カテゴリーアーカイブ

読了: Hofstetter, et al. (2013) あなた最近エクササイズしてますか? Facebook上のあなたの友達にも裏をとり、答えが一致したら報酬をあげます

Hofstetter, R., Hildebrand, C., Herrmann, A., Huber, J. (2013) Revealing Painful Truths: the Impact of Friends on Self-Reports of Health-Related Behavior. Advances in Consumer Research, 41.

 仕事で探し物をしていてついでに目を通した奴。本文1ページ半、見出しも図表も空行も一切なく本文が切れ目なく続く。推敲もなんだかちょっといい加減な感じ。学会発表要旨なんじゃないかと思う。
続きを読む

読了:Yeatman & Trintapoli (2011) あなたの友達のセフレの人数を教えてください、あなたのじゃなくて

 少し前に目を通した奴。

Yeatman, S., Trintapoli, J. (2011) Best-friend reports: A tool for measuring the prevalence of sensitive behaviors. American Journal of Public Health, 101(9), 1666-1667.

 偏見とか薬物使用のようなセンシティブな事柄についての調査で、調査対象者自身について訊いてもどうせ答えてくれないだろうから、対象者の友達を思い浮かべてもらって訊いちゃう、というのはときどき見かけるやり方だと思うんだけど、先日友人から先行研究を問われて答えに詰まり、ネットを探して見つけた奴。たった2頁だけど、掲載誌からしてそんなに変な内容ではないだろうと。
続きを読む

読了:大隅, 鳰(2012) 総調査誤差とはなにか

読んだものはなんでも記録しておこうということで… しばらく前に目を通したもの。

大隅昇, 鳰真紀子 (2012) 「総調査誤差」をめぐって : ロバート M.グローヴス、ラース ライバーグ論文「総調査誤差-過去、現在、未来-」を中心に. 日本世論調査協会報「よろん」, 110, 18-31.
続きを読む

読了: Preston & Colman (2000) X件法評定尺度のXはなにがよいか実験 in 2000

Preston, C.C., Colman,A.M. (2000) Optimal number of response catgories in rating scales: Reliability, validity, discriminating power, and respondent preferences. Acta Psychologica, 104, 1-15.

 仕事の都合でざっと目を通した。「X件法評定尺度のXはどうするのがよいか」実験。あまりに枯れたトピックなので、00年代の論文は珍しい。
続きを読む

読了:Wikman & Warneryd (1990) 再検査信頼性はどんな調査項目で低くなるか

Wikman, A., Warneryd, B. (1990) Measurement errors in survey questions: Explaining response variability. Social Indicators Research, 22, 199-212.

 仕事の都合でばーっと目を通した奴。
 要するに「どんな項目で検査再検査信頼性が低いか」を、実際の公的調査で調べてみました、という話であった。
続きを読む

読了:Felix (2011) 3件法で訊こうが9件法で訊こうがリスケールしちゃえば変わんないよ

Felix, R. (2011) The impact of scale width on responses for multi-item, self-report measures. J. Targeting, Measurement and Analysis for Marketing, 19, 153-164.

 仕事の都合でリッカート尺度の段階数について調べてたら、なんと2011年の研究が出てきて、びっくりして目を通した。この話題でまだ論文書く人がいるの!? という驚きだが(検索でひっかかる論文はたいてい80年代まで)、まああれかもね、盛り上がることも滅びることもなく総括も進展もない、ゴルフの打ちっ放しみたいな感じのテーマなのかもしれないっすね。
 著者はメキシコのマーケティングの先生。途中で疑問に思って調べたけど(失礼な…)、ちゃんとした業績のある方であった。掲載誌についてはよくわからない。CiNiiによれば現在はJ. Marketing Analyticsという誌名らしい(寡聞にして初耳である)。大学図書館での所蔵館数は1。渋い。
続きを読む